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スノボ初心者に! ゲレンデに出る前に知っておきたい「基本のき」

スノボには早めの判断が必要

 坂本さんはスキーとスノボの基本的な違いとして「縦向きか、横向きかという滑り方の違い」を挙げます。

 基本的に縦向きに滑るスキーとは異なり、横向きに滑るスノボは横斜め前方向の視界を確保しやすい一方、背面の視界確保が困難なため、背面を滑っている人に注意する必要があるといいます。

 スノボは多少慣れたとしても、スキーより機敏な動きができないため、事故を防ぐには「周囲の人や障害物との間隔を広く保つこと」。止まる時もスキーはエッジを2本使えるのに対しスノボは1本しか使うことができず、制動距離が長くなります。そこで「スキー以上に早めの判断と行動力が必要です。スノボはバランスを崩すとリカバリーが難しいため、スピードの出しすぎや狭い場所での滑走は避けましょう」。

 またスキーは履いたまま歩くことができるため、雪上の行動力がありますが、足が1枚の板に固定されるスノボは必然的に行動力や安定性が低下します。「逆エッジなどで後頭部を強打しやすいためヘルメットが必需品です」。「逆エッジ」はターン時に使う「インエッジ」とは逆側の「アウトエッジ」を引っかけてムチのように勢いよくたたきつけられる転び方です。

“スキー感覚”のスピードは禁物

 スキー経験者がやってしまいがちなこととして、坂本さんは「どうしても前を見て滑ることに慣れているため、最初はターンの方向にかなり得意と不得意が出てしまうと思います。逆エッジにもなりやすいです」と指摘します。

 また、スキー感覚のスピードで滑ると凸凹で吸収し切れずに飛ばされてしまうことも。坂本さんは「スピードは控えめに」とアドバイスしています。

(オトナンサー編集部)

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坂本豪大(さかもと・たけひろ)

プロスキーヤー(元日本代表・長野五輪代表)

札幌市出身。モーグル、スキークロス日本代表。趣味はスノーボード。
<モーグル戦歴>
1996年「FISワールドカップ最終戦マイリンゲン大会」優勝(W杯初出場初優勝は日本人初の快挙)
1998年長野五輪出場
1999年全日本選手権優勝
<スキークロス戦歴>
2002年「US SKI OPEN SKI-X」出場(Semi Final進出)
「SKI JAM SKI SNOWBOARD OPEN SKI-X」2位
2003年「FISワールドカップSKI-X」を日本代表として転戦
現在、神立フュージョンバンプスクール講師(非常勤)も務める。https://www.facebook.com/KandatsuFusionBumpSchool

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