「BBQに上司も来るから、感じ良く頼むよ」 夫から”スタッフ扱い”された41歳妻が下した“まさかの決断”
事例2:“家族サービス”の正体が、夫の承認欲求だったGW
41歳のフミカさん(仮名)は、小学生の子ども2人を育てるパート主婦。GW前、夫からこんな宣言がありました。
「今年のGWは“家族の思い出”作るぞ。予定、全部入れといたから」
カレンダーを見たフミカさんは、思わず固まりました。
1日目:朝5時出発でテーマパーク
2日目:夫の友人家族とBBQ(バーベキュー)
3日目:夫の実家に帰省(夫の兄夫婦も誘う)
4日目:ショッピングモール&外食
5日目:子どもの習い事のイベント
休む日がまったくありません。
「せめて1日は家でゆっくりしたい。洗濯もたまるし、寝室の断捨離もGWにすませようと思っていたよ。」と伝えました。
すると夫は眉をひそめて…。
「え、え、え、せっかく俺が段取りしたのに? ダメ出し? なえるわあ」
この言い方に、フミカさんは悲しくなりました。「“なえる”って何? 私は子どもとあなたの添乗員?」と感じたといいます。
とは言え、楽しみたいGW、ここでけんかしても仕方ないと思い沈黙。
GW2日目。バーベキュー当日の朝、夫はスマホを持ちながら、次のように言いました。
「今日、うちの上司も来るって。子どもたちに、ちゃんとあいさつさせてね。フミちゃんも、感じ良く頼むわ」
その瞬間、GWは「家族のため」ではなく、夫の“いい夫・いい父アピール”の舞台なのだと、フミカさんは気付いたといいます。
当日、案の定フミカさんは動きっぱなし。準備段階で、夫からの手助けは約2割。友人家族の妻たちは、”アウトドア苦手系”でフミカさん頼み。
買い出し、下ごしらえ、子どもの着替え、飲み物の補充、片付け。帰りの車中、フミカさんが疲れ切って無言でいると、夫がいら立った声で言いました。
「なんで不機嫌なの?みんな楽しんでいたじゃん。空気悪くしないでくれないかな」
フミカさんは静かに返しました。
「楽しかったのは、あなたでしょ。私は“スタッフ”だった。家族サービスって言うけど、私にサービスしているの、誰もいないよ」
すると夫は語気を強めます。
「なんだよ、俺が予定立ててやってんのに」
この言葉でガッカリ。“予定を立てた”だけで、家族を幸せにした気になっているというそのズレが滑稽で、悲しかったといいます。
結局、翌日、フミカさんは子どもを連れて実家へ。そんな波乱の連休となってしまいました。
何がいけなかったのでしょうか。この夫婦の争点は、「役割の分かち合いと感謝」です。
夫にとっての休みはイベント(外向きの達成)で自分をプロデュースすること。妻にとっての休みは回復(家の中のことのリセット)であり、家事休みです。
ここがかみ合わないままGWに突入すると、妻は“家族の運営担当”になり、夫は“プロデューサー気取り”になります。そして最後に、夫が無意識に放つ「地雷ワード」が炸裂するのです。
GWは夫婦の愛を試す期間ではなく、家族の役割と休日の価値観が露呈する期間です。
休み明けに持ち越さない「リカバリー術」5つ
私はGWげんかの勃発時には、次の5つをおすすめしています。
(1)けんかの最中に“結論”を出さない
「離婚」「もう無理」「実家帰る」は言葉の爆弾です。まずは“停止”が最優先。一呼吸して1人でカフェに退避してください。
(2)“事実”と“感情”を分ける
「あなたはいつも私を家事担当として軽く見ている」という解釈ではなく、「旅行の段取りを任せっぱなしにされたと感じて寂しかった」。こう言い換えるだけで、相手がけんかモードになりにくくなります。
(3)謝ろうと思ったら皮肉っぽく伝えない
「全部私が悪いよねー」より、「◯◯という言い方で傷つけたね、ごめん」の方が効きます。修復は勝敗決めではなく、関係の回復です。
(4)仲直りの“儀式”を決める
「一緒にコーヒーを飲む」「散歩する」「同じソファに並んで座る」など、短い儀式でOK。
(5)連休の最後の夜に“5分だけ振り返り会”
「次の連休は、何を増やす?何がイマイチだった?」と作戦会議をして終えると、休み明けに引きずりにくいです。
不仲を放置すると“静かな夫婦崩壊”につながる
「時間が解決するだろう」と放置するのは逆効果です。不満が沈殿すると、会話が減り、スキンシップが減り、相手の行動が全部“敵意”に見えてくるからです。
夫婦関係は「修復しない習慣」で確実にもろくなってゆくのです。“謝って終わり”を繰り返しても進歩がありません。
人生100年時代です。夫婦関係がもろくなる前に、けんか回避の仕組みを考えて、100年続く、愛たっぷりの夫婦に更新しましょう。
(「恋人・夫婦仲相談所」所長 三松真由美)












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