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石原さとみさん「校閲ガール」、河野悦子は憧れの編集者になれるのか 「異動の約束」の法的意味

合意が破られれば訴えを起こせるが…

 たとえ、悦子が社長との間で「来年編集部に異動させる」という合意をしても、次の年に「そんな約束したっけ」と言われてしまえば、悦子はその合意を証拠によって証明する必要があるとのこと。証明できなければ「約束は果たされません」。

 島田さんは「そんなことにならないように、人事に関する話をする時はこっそり会話を録音しておくべきでしょう」と話します。

 では悦子と会社との間で合意が成立したにもかかわらず、これが破られた場合に、悦子はどのような行動を取りうるのでしょうか。

 島田さんによると、この場合は悦子が合意に基づいて、会社に異動を求めていくことになります。具体的には「合意の存在と内容を録音などで証明し、悦子が校閲部で就労する雇用契約上の義務がないことを確認する訴えを起こすことが考えられます」。

 ただしこの場合でも、裁判によって悦子を編集部で就労させるよう強制することは原則できないため、根本的な解決にならないといいます。

 島田さんは「そもそも、労働者全員の希望を聞き入れようとしたら、必要な部署に人が足りないなどの不都合が出てきます。希望の部署でなかったとしても、そこで自分なりに頑張れば、それまで見えなかったものが見えるかもしれませんね」と話しています。

 今後も悦子の“地味な”奮闘ぶりに注目ですね。

(オトナンサー編集部)

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島田さくら(しまだ・さくら)

弁護士

大阪大学大学院高等司法研究科卒業。司法修習第65期。東京弁護士会所属。元カレからのDVや、妊娠が発覚した翌日にカレから別れを告げられるなど、過去の“オトコ運の無さ”から来る波乱万丈な人生経験をもとに、悩める女性の強い味方として男女トラブルや債務整理、労働問題など身近な問題を得意分野とする。また、離婚等の豊富な知識を有する夫婦カウンセラー(JADP認定)、2級知的財産管理技能士の資格も有する。1児の母として子育てに奮闘するシングルマザー弁護士。報道・情報番組「キャスト」(ABC朝日放送)にレギュラーコメンテーターとして出演中。その他、各メディアで活躍。

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