どこまで真に受けてよい? 「無礼講」の飲み会で求められるマナーとNG行為とは?
上司と部下、それぞれが気をつけるべきことは?
Q.無礼講の飲み会において、参加者が意識すべきことは何でしょうか。
西出さん「会社が主催する無礼講の席では、上司/部下のそれぞれが次のことを意識しておくとよいでしょう」
【上司側】
上司・部下ともにリラックスできる雰囲気作りができるか否かが、無礼講の席の居心地やコミュニケーションを左右します。堅い表情では、若手も必要以上に緊張してしまうため、まずは上司側がにこやかで柔らかい表情を心掛けてみてください。また、隣にどんな人が座ろうとも快く受け入れて会話をするように意識しましょう。特に、普段なかなか話す機会のない人と席が近くになれば、よいコミュニケーションのきっかけになります。
若手が隣に座ることも多くあると思いますが、こうした状況においては、たとえ無礼講であっても若手からは話しかけにくいもの。上司側から話題を振るなど、積極的に話しかけていく気配りがあるとよいですね。
一方で、無礼講の場ですから、若手がマナーのない振る舞いをしてしまい、「失礼」と感じる場面もあるかもしれません。しかし、その場で不満を口にしたり、叱ったりするのは、場の雰囲気を悪くする可能性があるほか、本人が酔っ払って覚えていないケースなどもあるため避けた方がよいでしょう。帰り際、または翌日オフィスで顔を合わせた時にそっと声をかけ、教えてあげるのがスマートです。
【部下側】
無礼講の席であっても、会社のオフィシャルな飲み会である以上は、謙虚な心を忘れずに参加することが大切です。普段あまりコミュニケーションのない人などが隣に座ったからといって、戸惑う表情などをしないようにしましょう。また、「どうすればいいのかわからない」「恥ずかしい」などといった気持ちから、「あいさつができない/しない」ことのないように注意が必要です。
どんな時も、マナーの3大基本原則である「感じの良い表情、態度、あいさつ」は、先手で行いましょう。「無礼講なのだから好き勝手にしてよい」というわけではありません。
また、近年の社内の飲み会では、誰よりも社長や上司が皆さんに一番気を使い、食べ物やお酒の減り具合をチェックしたり、追加注文を行ったりする場面も多いようです。それぞれの会社の方針や風土に応じてさまざまな事情もあり、自由ではありますが、誰かがこうしたことを行ってくれたら、その人への「ありがとうございます」は伝えてください。そして、自分にもお手伝いできることがあれば、率先して行動してみてはいかがでしょうか。
常に、皆にとってより過ごしやすく気持ちのよい席となるよう、さりげない気配りのできる人は素敵です。そして、何よりも、部下とのコミュニケーション活性化を目的に無礼講の場を設けてくれた上司に対する感謝の気持ちを忘れないように行動することで、良い一年だったと思える飲み会になりそうです。
(オトナンサー編集部)
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