カルシウムが豊富な「しらす」 ひと工夫で栄養吸収率アップ 管理栄養士に聞く“上手な食べ方”
しらすにはどのような栄養素が含まれているのでしょうか。管理栄養士に聞きました。

カルシウムが豊富といわれている食べ物の一つが「しらす」です。春と秋に旬を迎え、生しらすや釜揚げしらす、しらす干し、ちりめんじゃこなど、いくつか種類がありますが、実際にどのような栄養素が含まれているのでしょうか。しらすの1日の摂取目安量や食べ過ぎた場合のリスク、しらすの栄養素を効率的に摂取する食べ方について、管理栄養士の松田加奈さんに教えていただきました。
ごま油やチーズと組み合わせるのがお勧め
Q.そもそも、しらすにはどのような栄養素が含まれているのでしょうか。
松田さん「しらすに含まれている主な栄養素は、骨や歯を作るのに欠かせないカルシウムやビタミンD、脳や神経を正常に保つために必要なビタミンB12です。他にも、脂肪の燃焼を助ける効果があるDHA、血液をサラサラにするEPA、タンパク質といった体に欠かせないさまざまな栄養素が含まれています。
しらすは水分量によって種類が異なります。水分量が50%程度の場合はしらす干し、水分量が30%以下の場合はちりめんじゃこです。乾燥するほど栄養が凝縮されるので、栄養を取りやすい食材となっています。しらすは食べやすくて体にも良いので、積極的に食生活に取り入れていきましょう」
Q.しらすの1日の摂取目安量について、教えてください。もし食べ過ぎた場合、どのようなリスクが生じる可能性があるのでしょうか。
松田さん「しらすは干物の一種なので、塩分が含まれています。そのため、しらすを食べ過ぎてしまうと塩分の取り過ぎになってしまうかもしれないので注意しましょう。コレステロールもかなり入っているため、食べるのであれば1日大さじ1~2杯程度が望ましいのではないでしょうか。
しかし、しらすを山盛り食べるという人はそれほど多くないと思います。あえ物にしたり、ふりかけにしたりして食べる程度であれば問題ありません」
Q.しらすの栄養を効率的に摂取するためには、どのような方法で食べるのが望ましいのでしょうか。
松田さん「しらすに含まれるビタミンDは、油と一緒に摂取することで効率よく吸収することができます。そのため、しらすをごま油で炒めてふりかけにして食べるのがお勧めです。
さらに、サラダにしらすをトッピングしてオリーブオイルをかけるのも良いでしょう。野菜に含まれている食物繊維を摂取できます。また、オリーブオイルに含まれているビタミンEには肌をきれいにする働きや代謝機能をサポートする働きなどがあり、さまざまな効果が期待できます。
チーズトーストにしらすをのせると、しらすに含まれているビタミンDがカルシウムの吸収を助ける働きをするのでお勧めです」
(オトナンサー編集部)
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