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鼻がよく詰まる…実は「副鼻腔炎」かも 放置すると手術必要に 耳鼻科医が教える“発症のメカニズム”

症状を放置すると…

Q.副鼻腔炎を放置した場合、どのようなリスクが生じる可能性があるのでしょうか。

鷲尾さん「急性副鼻腔炎が治らないと、慢性副鼻腔炎の状態となります。慢性副鼻腔炎が長引くと、鼻腔内に『鼻茸』といわれるポリープができてしまいます。鼻茸ができると鼻の空間が狭くなってしまうため、鼻詰まりが悪化します。

しかし、ポリープは徐々に大きくなることが多く、慣れていくため、あまり苦痛ではないかもしれません。鼻詰まりによる口呼吸によってさまざまな障害が起こるかもしれません。

また、においを感じるための通り道がポリープによってふさがれるために嗅覚障害が起きてしまいます。においが分かりにくくなると味覚も低下し、食事がおいしくなくなるかもしれませんし、ガスのにおいも分からなくなって火事に気付けないかもしれません。さらに新型コロナウイルスといった嗅覚障害が起こりやすい疾患との鑑別診断が難しくなることも考えられます。

一般的に鼻腔にポリープができてしまうと、薬による治療では完治する可能性が低くなってしまいます。その場合、完治には手術による治療が必要になります」

Q.ちなみに、副鼻腔炎と花粉症の違いについて、教えてください。花粉症でも鼻が詰まることがありますが、副鼻腔炎とは何が違うのでしょうか。

鷲尾さん「花粉症は、鼻炎の一つである『季節性アレルギー性鼻炎』ともいわれています。花粉などの季節によるアレルギー物質が原因で、炎症が副鼻腔ではなくて鼻腔に生じている状態です。つまり、季節性アレルギー性鼻炎は副鼻腔炎とは違う部位の病気です。

通常、鼻が詰まる原因は、『鼻水がたまる』『鼻の粘膜が腫れる』『鼻に異物がある』の3つです。鼻炎で鼻水がたまる場合、鼻の粘膜が腫れる場合で鼻閉が起きる一方、副鼻腔炎で鼻水がたまる場合、鼻に何かがある(鼻茸)場合に鼻閉が起こります。

つまり、鼻詰まりは鼻炎でも副鼻腔炎でも起きるため、花粉症(鼻炎)だと思っていたら副鼻腔炎、あるいは花粉症と副鼻腔炎の両方を発症していたり、副鼻腔炎だと思っていたら花粉症、あるいは両方とも発症していたりするわけです。

鼻腔と副鼻腔はつながっているために、もともとアレルギー性鼻炎がある人は副鼻腔炎になりやすかったり、副鼻腔炎が治りにくかったりします。鼻詰まりや鼻水などの症状がある場合は鼻炎と副鼻腔炎、両方とも罹患している可能性を考えておく必要があります。症状が長引く場合は耳鼻咽喉科を受診し、しっかり治療を受けてください」

(オトナンサー編集部)

【要注意】あなたはやってない? これが「耳掃除」の“NG行為”です(画像10枚)

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鷲尾有司(わしお・ゆうし)

医師(医学博士)、日本耳鼻咽喉科学会認定専門医、日本アレルギー学会認定専門医

1995年3月、大阪市立大学医学部卒業。1995年5月から、大阪市立大学医学部付属病院耳鼻咽喉科に勤務。2002年3月、大阪市立大学大学院医学研究科外科系専攻を修了。大阪府貝塚市の市立貝塚病院(医長)などを経て、2011年に「わしお耳鼻咽喉科」開院。わしお耳鼻咽喉科ホームページ(https://washio-jibika.com/)。

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