台風21号の影響で「近大マグロ」250匹が死ぬ いけすが損傷、被害総額約1億円
近畿大学が、和歌山県串本町に設置していたいけすが台風21号の影響で損傷し、養殖していたマグロ約250匹が死ぬなどの被害が出ました。

近畿大学が、和歌山県串本町に設置していたいけすが台風21号の影響で損傷し、養殖していたマグロ約250匹が死んでいたことが9月10日、近大への取材で分かりました。「近大マグロ」として出荷予定だったもので、ほかに350匹がいなくなるなどしており、いけすの損傷なども合わせて被害総額は約1億円に上るということです。
店舗向けは奄美大島産で対応
近大によると、串本町のいけすでは、体重30キロほどのクロマグロ約600匹を養殖していました。9月6日に大学の担当者がいけすを確認したところ、約250匹が死んでいたほか、残る約350匹もいなくなっていました。クロマグロは、マグロの中で最もおいしく、高価なことから「黒いダイヤ」とも称されています。近大によると、出荷直前だったとのことです。
近大は、1970年にクロマグロの養殖技術開発に関する研究を開始し、2002年に世界初の完全養殖に成功。その後、2004年に、養殖したクロマグロの出荷を開始し、「近大マグロ」として養殖マグロのブランド化を進めてきました。
近大は串本町のほか、鹿児島県の奄美大島でもクロマグロを養殖しており、近大マグロなどを提供している東京・銀座などの飲食店については「奄美大島で養殖したクロマグロを出荷することで対応していきたい」としています。
(報道チーム)
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