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愛される女性を目指す! 西出ひろ子さんが「プリンセスマナー」解説本、込めた思いとは?

マナーコンサルタントの西出ひろ子さんによるマナー本「運命を味方につけるプリンセスマナー」が発売されました。

「運命を味方につけるプリンセスマナー」(河出書房新社)
「運命を味方につけるプリンセスマナー」(河出書房新社)

 国内外の企業や大学などで人財育成教育やマナーコンサルティングを行うほか、NHK大河ドラマなどのドラマや映画で俳優や女優へのマナー指導を行うマナーコンサルタント・西出ひろ子さんの新しいマナー本「運命を味方につけるプリンセスマナー」(河出書房新社)が9月11日に発売されました。フリーアナウンサーの高橋真麻さん推薦の同書は、女性の永遠の憧れ“プリンセス”になるためのヒントが詰まった、読書の秋に自分磨きができる一冊です。

 西出さんに、同書に込めた思いを聞きました。

仕事や恋愛に悩む女性にエール

 同書は、相手を思いやる心を持ち、美しさと気品を兼ね備えた女性“プリンセス”になるために身につけたいマナーについて、所作や装い、コミュニケーションなどの多彩な観点で紹介しています。

 自分には、「プリンセスマナー」は縁遠い話なのではないか。そう考えていた記者も、この本から多くの気付きが得られ、読後は前向きな気持ちになることができました。そうした意味で、同書は単なるマナー本の域を超えた、女性が幸せに生きるための「指南書」と言えるでしょう。

 もともと、西出さんは「20~30代女性に向けた本を執筆したい」と考えていたといいます。

「20~30代の女性は、仕事や恋愛など悩みが尽きないもの。私自身も、結婚する30代半ばまでに多く悩んだ経験があります。現在、悩みに直面している世代に向けたエールも込めた本を目指しました」(西出さん)

 同書には、さまざまな経験を少しずつ重ねながら、自分の生き方を形成していく20~30代の女性たちに向けた「次の自分のためのマナー」というメッセージが込められています。

「次の自分を形成するキーワードは『自分磨き』です。自分磨きとは、装いや振る舞いについて『「こうしよう」とする気持ち』のことを指します。また、いらいらする気質や自分の思考癖を変えていこうとする思いも含まれます。自分自身が次のステップに進むためのマナーを身につけることがすなわち、その先の生き方につながるのです。そうした意味では、20~30代のみならず、40~50代の女性の皆さんにも共通する内容になっています」

 西出さんにとっての“プリンセス”とはどのような女性なのか。その答えは、西出さん自身が“プリンセス”であり続けるために意識していることにつながります。

「外見よりも、内面の成長を重視しています。例えば、注意されたり、クレームを受けたり、指摘されたり……。誰しも、人からさまざまなアドバイスをもらう場面があるでしょう。私は、こうしたアドバイスを頂いた時、『言葉の花束を受け取った』と考えます。

どんなアドバイスも、まずはすべて受け入れなくてもいいので受け止めてほしいのです。重要なのは、受け止めた後の選択です。人から受けたアドバイスに従うのも、従わないのも、自分で決めて選ぶのであれば、どちらであっても正解です。ただし、自分の選択に責任を持ち、後悔しないということは必ず意識しておかねばなりません。

儀礼(プロトコル)が『決まっているもの』であるのに対し、マナーは状況に応じて『柔軟に変化するもの』です。状況とは、接する相手やその場の雰囲気のこと。相手に合わせたマナーの本質とはすなわち、相手に対する思いやりです。こうした柔軟性を持つ女性こそが、プリンセスと呼ぶにふさわしいのではないでしょうか」

 西出さんは、シンデレラのような心の美しさを持った「気取らないマナー」、そして海外でも通用するマナーの重要性を伝えたいといいます。

「正しいテーブルマナーを身につけておけば、高級フレンチでもファミリーレストランでも、また高級料亭でも居酒屋でも同様に通用します。重要なのは、清らかな心でマナーを習得すること。どんなにみすぼらしい服装でも美しい心を持ち続けたシンデレラがお手本です。

欧米諸国などの海外では、18歳くらいまでにひと通りの社交マナーを学びます。そして、社交界にデビューを果たした18~20歳の女性を『デビュタント』と呼びます。これは、女性が“一人前の女性”として認められたことを意味するもの。日本でも鹿鳴館時代には存在していたようですが、当時の日本の考え方としてなかなか定着しなかったようです。

しかし、これからの時代は、日本の女性たちも世界を視野に“社会に出るための自分”を意識し、形成していくことがご本人にとってプラスになると思います。そのためには、海外や訪日外国人の方々と交流を持つ際でも恥ずかしくないマナーや振る舞い、言葉遣いを知っておくと、いざという時に困りません。

人の出会いは、いつ何時、訪れるかわかりません。私自身がそうであったように、海外に出ることで人生を変えるような出会いがあるかもしれません。国内でも、観光に訪れた外国人の方との出会いもあるでしょう。

ちなみに、私の英語力は中学生レベルです。英国滞在中に現地の方と起業し、上流階級の方々との人間関係にも恵まれました。こうした瞬間は、いつ訪れるのかわからないものです。そんな時、基本的なマナーを自分のものとし、プリンセスにふさわしい所作や言葉遣いを身につけておけば、そうした出会いやチャンスをしっかりとつかむことができるでしょう」

 最後に、プリンセスマナーに対する思いを聞きました。

「どんな物事でも『ある段階』が必ず訪れます。それは、自分を見つめ直し、分析する『気付き』のタイミングのことです。ここで、自分に足りないものをプラスするのか、そのまま通り過ぎるのかはその人次第。エレガンスという言葉の語源はラテン語の『elire(選ぶ)』。すなわち、エレガントな女性とは自分で人生を選択していく女性を指します。

自分と向き合う作業に苦手意識があったり、怖いと感じたりする人も多いことでしょう。どんな自分でも受け入れ、自分自身をいたわり、癒し、幸せになることで、人様に思いやりをもって声をかけてあげられ、愛される女性を目指すヒントが、私自身の実体験とともにこの一冊に詰まっています。

マナーは堅苦しいものでも、決めつけるものでもなく、自分と周囲の皆で幸せになるために存在するものです。マナーは日々意識するだけで成長することができます。ぜひ本書をきっかけに、皆さんそれぞれのシンデレラストーリーを作り上げ、幸せになっていただきたいと思っています」

(ライフスタイルチーム)

西出ひろ子(にしで・ひろこ)

マナーコンサルタント、マナー解説者、美道家

ヒロコマナーグループ代表。一般社団法人「マナー&プロトコル・日本伝統文化普及協会」代表理事。大妻女子大学卒業後、国会議員などの秘書職を経て、マナー講師として独立。マナーの本場英国へ。オックスフォードにて、オックスフォード大学大学院遺伝子学研究者のビジネスパートナーと1999年に起業し、お互いをプラスに導くマナー論を確立させる。帰国後、名だたる企業300社以上にマナーコンサルティングなどを行い、他に類を見ない唯一無二の指導と称賛される。その実績はテレビや新聞、雑誌などで「マナー界のカリスマ」として多数紹介。「マナーの賢人」として「ソロモン流」(テレビ東京)などのドキュメンタリー番組でも報道された。NHK大河ドラマ「龍馬伝」をはじめ、NHKドラマ「岸辺露伴は動かない 富豪村」、映画「るろうに剣心 伝説の最期編」などのドラマや映画、CMのマナー指導・監修者としても活躍中。著書は28万部突破の「お仕事のマナーとコツ」(学研プラス)、16万部を超える「改訂新版 入社1年目 ビジネスマナーの教科書」(プレジデント社) など監修含め国内外で100冊以上。「10歳までに身につけたい 一生困らない子どものマナー」「かつてない結果を導く 超『接待』術」(共に青春出版社)など子どものマナーから、ビジネスマナー、テーブルマナーなどマナーのすべてに精通。ヒロコマナーグループ(http://www.hirokomanner-group.com)。
※「TPPPO」「先手必笑」「マナーコミュニケーション」「真心マナー」は西出博子の登録商標です。

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