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似ているのは見た目だけ!? 管理栄養士に聞いて分かった「キャベツ」と「レタス」の“栄養素”の違い

ボール状の見た目が似ている「キャベツ」と「レタス」。この両者に含まれる栄養素には、どんな違いがあるのでしょうか。管理栄養士が解説します。

見た目は似ているけど、栄養素は違う?
見た目は似ているけど、栄養素は違う?

 毎日の献立に大活躍する葉物野菜の代表格といえば、「キャベツ」と「レタス」。ボール状の見た目がよく似ている両者ですが、含まれる栄養素には違いがみられるようです。管理栄養士の桜井このさんに、キャベツとレタスの栄養素や、お勧めの調理法を教えていただきました。

含有量に違いがあるビタミンも

Q.キャベツとレタスにはそれぞれ、どのような栄養素が含まれていますか。

桜井さん「キャベツとレタスの両方に含まれている栄養素は、食物繊維やビタミンC、カリウム、カルシウムなどです。

キャベツの方が含有量が多い栄養素は、『キャベジン』という名前でもある、消化不良を抑えるビタミンU、ヘモグロビンの生成に欠かせない葉酸、骨を丈夫にする効果のあるビタミンKなどです。一方、レタスの方が多い栄養素には、抗酸化作用のあるビタミンEや、体内でビタミンAに変換されるベータカロテンなどがあります」

Q.ダイエット中の場合、キャベツやレタスはたくさん食べても問題ないのでしょうか。

桜井さん「どちらの野菜も糖質やカロリーが少ないので、たくさん食べても問題ないといえるでしょう。特にダイエット中、糖質を摂取して急激に血糖値が上昇すると、たとえ少ない量でも太りやすい体質になる条件がそろってしまいます。キャベツやレタスに含まれる食物繊維は血糖値の上昇を抑える効果があるので、そういった意味でもお勧めの食材です。なお、キャベツは便秘解消効果、レタスはむくみや美肌効果も期待できます」

Q.キャベツとレタスの栄養素は、どのように調理すると摂取しやすくなりますか。

桜井さん「ビタミンには水溶性と脂溶性があります。水溶性のビタミンは熱に弱い性質があるため、キャベツとレタスのどちらも、できれば生で食べる方が最も効率よく栄養を摂取できると思います。また、スープに入れると、水に溶けだした栄養素もそのまま摂取できるのでお勧めです。

一方で、キャベツに多く含まれるビタミンUは脂溶性で、油との相性もよいので、炒め物に入れるのもよいと思います。栄養素の特性によって適している調理法やレシピが異なるので、取り入れやすい方法を見つけられると、おいしく食べながら栄養素も効率よく摂取できるのではないでしょうか」

* * *

 キャベツとレタスにどのような栄養素の違いがあるか、きちんと答えられる人は意外と少ないのではないでしょうか。中でもレタスは「栄養がない」なんていわれてしまうこともあるようですが、食感もよく、カロリーを抑えたいときにぴったりの葉物野菜です。ぜひ、積極的に料理に使ってみてくださいね。

(オトナンサー編集部)

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桜井この(さくらい・この)

管理栄養士

管理栄養士歷20年。栄養指導人数5,000人超。総合病院、高齢者施設、産婦人科小児科での勤務の後、栄養士の指導にも従事。現在はフリーの管理栄養士として、個人の栄養・食事相談から企業・飲食店・サロン・スポーツジム等の献立作成まで、幅広い活動を行う。

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