オトナンサー|オトナの教養エンタメバラエティー

ダイエット中の朝食、「ご飯」「パン」「シリアル」のどれがいい? それとも抜くべき? 管理栄養士に聞いてみた

お勧めの「おかずの選び方」は?

Q.ダイエット中に実践するとよい主食の食べ方や、おかずの選び方について教えてください。

岸さん「ダイエット中は、朝食の主食をなるべく控えようとする人も多いと思いますが、食材の組み合わせ方でバランスを整えれば、腹持ちがよくなり、体温や代謝も上がってダイエットの強い味方になります。次のおかずの組み合わせを参考にしながら、ダイエット中も朝に主食を食べることをお勧めします。なお、最低限注意したいのは『炭水化物とタンパク質を取ること』と『脂質を取り過ぎないこと』です」

【ご飯】

納豆や野菜類、海藻類といった食物繊維を多く含む食材と組み合わせると、血糖値の上昇を抑えやすくなります。豆腐や卵、魚などタンパク質を含む食材も組み合わせて、バランスを整えましょう。

【パン】

砂糖や油が多く使用される菓子パンではなく、食パンやフランスパンを選びましょう。卵やチキン、ノンオイルのツナなどを一緒に取ることで、栄養バランスが整います。サラダを組み合わせる際には、脂質の少ないドレッシングをかけるようにしましょう。バターやジャム、蜂蜜などは塗り過ぎないように注意が必要です。

【シリアル】

なるべく、砂糖が添加されていないシリアルを選びましょう。ビタミンCを補うために、キウイフルーツやかんきつ類、イチゴなどと一緒に食べるのがお勧めです。

Q.朝、時間がない人や、朝食を食べる習慣がなかった人にアドバイスをお願いします。

岸さん「時間がない朝に、理想的なおかずを全て準備するのは大変だと思います。先述の主食の食べ方・おかずの選び方をできる範囲で意識しながら、『ご飯を食べるときは、納豆を食べるようにする』『パンを食べるときは、ゆで卵を食べるようにする』『シリアルは砂糖なしのものを選ぶ』といったように、簡単にできそうなことからチャレンジしてみてください。無理なく継続することが何より大切です。

また、比較的簡単で効率的にバランスが整うコツとして、副菜の代わりに、野菜やキノコ類を使って具だくさんのみそ汁やスープを用意することをお勧めします。温かい汁物にすると、かさが減って野菜をたくさん摂取できる上、体を冷やさず、代謝を上げることにもつながります。たくさん作って冷凍保存しておくと、忙しい朝に活用しやすいです。豚汁にしたり、豆腐や卵を落としてタンパク質もプラスした汁物にしたりすれば、ご飯やパンを添えるだけでバランスのいい献立になります」

(オトナンサー編集部)

1 2

岸百合恵(きし・ゆりえ)

プロボクサー、管理栄養士、日本糖尿病療養指導士

病院食の管理・調理業務や企業での特定保健指導を経て、生活習慣病診療を専門とするクリニックにおいて5年間、栄養指導を実施。アスリートとしても夢を追い掛け、2017年に日本ボクシングコミッション(JBC)のプロテストに挑戦し、一発合格。「闘う管理栄養士」として、チャンピオンを目指して日々トレーニングに励みながら、ボディーメークや健康管理の指導を行う。現在は、スポーツ・睡眠歯科分野の診療を行う歯科医院で、アスリートへの食事指導や、一般患者へのダイエット、フレイル・サルコペニア予防の指導を行う他、内科クリニックで生活習慣病患者に対する食事指導を行っている。

コメント