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不倫、育児放棄、浪費…虐げられた優男が悪妻との「草食系離婚」を成功させる方法(下)

C.浪費妻VS草食系夫

C-1.【離婚計画】妻の浪費をやめさせ被害拡大を防ごう!

C-1-1.カードの回収と引き落としの停止

離婚前提で別居する時に大事なのは、妻に渡していた夫名義のカード類(クレジットカード、カードローン、キャッシュカード)を回収すること、そして夫の口座からの引き落とし分のうち、妻名義のものは停止することです。妻がカードを返してくれない場合、銀行やカード会社に「紛失した」と申し入れて旧カードを無効にし、カードを再発行すれば問題ありません。

妻にまとまった収入がない場合、離婚協議中であっても夫は妻に生活費を支払わなければなりませんが、生活費の金額は「相場」(家庭裁判所が公表している婚姻費用算定表)、支払い方法は「現金の振り込み」にしてください。例えば「夫のカードを使わせる」形で生活費を渡そうとすると、金銭感覚のおかしい妻は相場以上の金額を散財する可能性があります。そして、夫が家を出る形で別居状態に至った場合でも、夫の口座から妻が住んでいる家の家賃、水道光熱費、携帯料金、保険料などが引き落とされていることが多いですが、特に携帯料金はゲームやアプリなどの課金によって膨れ上がっていくので危険です。このようにカードや引き落としでは、生活費が妻の使い方次第で相場以上の負担を強いられるだけでなく、妻が「離婚しなければ夫の金を使い放題」と勘違いすると、解決はますます遠のくのでやっかいです。

C-1-2.結婚前後の線引き

結婚前も後も同じ口座を使っている場合、口座の残高のうち、結婚前の分と結婚後の分が混在しているので、離婚の財産分与として独身時代の財産を請求される危険があります。もちろん、結婚するタイミングで別の口座を作っておけば安心ですが、現実的には結婚の段階で離婚対策を講じるのは難しいところです。遅くとも離婚を考え始めた時点で、給与の振込口座や貯蓄用の口座を他に用意しておきたいところです。

C-2.【離婚準備】妻に財産を渡さないよう想定問答集を作ろう!

C-2-1.最初に提示すべき4つの正論

キレやすい妻に向かって、最初から妻が嫌がること(財産分与における妻側のデメリットなど)を伝えると、妻は馬鹿にされたと勘違いし、見境もなく発狂して話が頓挫する危険性があります。そのため、最初は「財産分与の根拠」「夫婦間の収入差」「貢献の有無」「金銭感覚の違い」に焦点を当てて、妻を攻撃せずに財産分与を断念させる道を探るのが上策。例えば、共働きで家事を半々で担当している場合、内助の功を理由に財産を求めるのはおかしいということ、年収が「夫>妻」なら、財産も「夫>妻」なのに、夫婦の財産合計を折半するのは無理筋だということ、妻は財産形成に貢献していて夫は貢献していないと言い切ることは難しいこと、節約家が損をして、浪費家が得をするのは倫理的に問題があるということ、などですが妻の神経を逆なでしない方が無難です。

C-2-2.浪費を認めた方がお得!

いくら問い詰めても妻が過去の浪費を白状しないならば、「浪費していない場合、いくら貯められたのか」を計算し、合計額を提示することで、妻の財産が多ければ多いほど妻の取り分が減ることを知らしめることが大事です。毎月の妻の収入から支出を差し引き「差額×結婚の月数」で合計額を算出しましょう。財産分与の対象は、夫だけでなく妻の財産も含まれます。

例えば、夫の財産が500万円、妻が100万円、夫婦の合計が600万円の場合、按分割合が折半なら、妻の取り分は300万円なので、夫が妻へ200万円を支払うことになります。一方、妻の財産がない場合、妻の取り分は250万円で、夫が妻に支払うのも250万円。このように「財産をすべて使ってしまった」と認めた方が、妻は夫から受け取ることができる金額が増えるので、白状した方が得だと促すのが効果的です。妻がシラを切るならば、不明金は「まだ残っている」という前提で財産の合計額に加算されると、やはり妻の取り分は減ります。妻に浪費分の補てんを求め財産分与の按分割合を変更する(妻の取り分を50%以下にする)のはこの後で構いません。

C-2-3.財産開示はもめ事を増やすだけ

虚言癖の妻が財産目録(財産の詳細を記した書類)を用意しても、全てを正直に開示しているとは限りません。疑心暗鬼の状態で財産の真偽について結論を出すのは不可能です。「妻が財産を小出しにする→夫が目録の信ぴょう性を疑う」というやり取りを繰り返すのはムダです。うそつき妻にうそをつかせるのは得策ではないので「(妻が)何を言おうと『信じられない!』と突っぱねるつもりだ」と最初の段階で念押ししておき、妻が自分の財産を開示しない方向を促して、不毛な応酬を避けた方が賢明でしょう。

C-3.【離婚実行】金銭感覚の違いを理由に離婚の同意を取り付けよう

C-3-1.散財金の放棄と早期の離婚

今のご時世、残業代カットや会社都合によるリストラ、うつ病による休職等で突然、収入が下がることは珍しくありません。夫が減給の憂き目に遭って家計が赤字に陥った場合、専業主婦の妻に対して「働きに出てほしい」と頼んでも、妻が怠けてばかりで仕事を見つけようとせず、家にお金を入れてくれないと夫は独身時代の貯金や両親からの援助で急場をしのがなければなりませんが、夫婦なのに「助け合おうとしない妻」に見切りをつけてもよいでしょう。

妻のせいで夫の財産を失ったのですが、毀損した財産が夫婦の共有財産であれば、夫が2分の1、妻が2分の1の権利を持っているので、妻が夫に対して補償するのは毀損した財産の2分の1に限られます。一方、毀損したのが夫の特有財産であれば、妻は一切の権利を持っていないので、妻は夫に対して毀損した財産の全額を補償しなければなりません。妻に就業意欲や支払い能力が皆無である以上、独身時代の財産や両親からの援助金を全額回収するのに時間を要して離婚が遅れるようでは困るので、「独身時代にどのような気持ちでお金を貯めてきたのか」「両親がどのような気持ちでお金を持たせてくれたのか」前置きした上で、妻が離婚に応じればこれらの請求権を放棄すると伝えるのが正解です。

C-2-2.財産開示の苦痛は「夫<妻」

結婚期間中、独立採算制というルールを守ってきたのは、お互いに干渉されたくないからでしょう。それなのに結婚生活を終わりにして離婚するからといって前述のルールを撤回し、お金の使い道や増減、そして現在の金額を明らかにするのを強いられるのは、双方にとって苦痛でしかありませんが、今まで浪費を繰り返し、「やましいこと」を抱える妻の方が苦痛は大きいでしょう。だから「細々と詮索されたくなければ、無理に財産を分与しない方がよい」という落としどころに持っていくのが妙案です。実際のところ、妻の通帳や証書、証券、インターネットバンキングを発見できないという絶望的な状況でも、妻の財産を把握できない弱みを見せずに、妻へ財産を渡さずに離婚することができます。

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露木幸彦(つゆき・ゆきひこ)

露木行政書士事務所代表

1980年12月24日生まれ。いわゆる松坂世代。国学院大学法学部卒。行政書士・ファイナンシャルプランナー(FP)。金融機関の融資担当時代は住宅ローンのトップセールス。男の離婚に特化し行政書士事務所を開業。開業から6年間で有料相談件数7000件、公式サイト「離婚サポートnet」の会員数は6300人を突破し、業界最大規模に成長させる。他で断られた「相談難民」を積極的に引き受けている。自己破産した相手から慰謝料を回収する、行方不明になった相手に手切れ金を支払わせるなど、数々の難題に取り組み、「不可能を可能」にしてきた。朝日新聞、日本経済新聞、ダイヤモンドオンライン、プレジデントオンラインで連載を担当。星海社の新人賞(特別賞)を受賞するなど執筆力も高く評価されている。また「情報格差の解消」に熱心で、積極的にメディアに登場。心理学、交渉術、法律に関する著書を数多く出版し「男のための最強離婚術」(7刷)「男の離婚」(4刷、いずれもメタモル出版)「婚活貧乏」(中央公論新社、1万2000部)「みんなの不倫」(宝島社、1万部)など根強い人気がある。仕事では全国を飛び回るなど多忙を極めるが、私生活では30年以上にわたり「田舎暮らし」(神奈川県大磯町)を自ら実践し「ロハス」「地産地消」「食育」の普及に努めている。公式ブログ(https://ameblo.jp/yukihiko55/)。

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