「まだ子どもは欲しくなかった」と叫ぶ30歳夫を見切る妻…第1子誕生でギクシャクする夫婦の特徴
家庭でしなくてはならないことは全て“自分事”
先述したカラダノートの調査によると、愛情が冷え込む最大の原因は、「産後も産前と変わらない夫の言動」だといいます。1人目の育児は、女性にとっても初めてのことなのに、男性側が「女性なんだから普通にできるだろう」と思い込み、赤ちゃんが泣いているのにゲームをし続ける…などです。挙げ句には、「育休って毎日休みでパラダイスだね」なんてとんでもないせりふを吐く夫もいるようです。
そして、そんな夫たちに対し、妻たちは愛情が冷え込む前にどんなことをしてほしかったかというと、その回答は大変シンプルです。「ただ、話を聞いてほしかった」「感謝の気持ちを言葉にしてほしかった」「一緒に、育児に取り組んでほしかった」…このシンプルな要望に、なぜ、気付かない夫が多いのでしょうか。
結婚したら、「相手がやってくれるだろう」とつい思ってしまうことは、男性に多いかもしれません。「自分の両親世代がそうだった」「成長しても母親がほぼほぼ家事をしていた」、そして「女性の方が家事、育児は適性がある」と信じている――。
結婚後、家庭でしなくてはならないことは全て“自分事”です。役割分担を決めるのもいいでしょう。しかし、あくまでもそれは分担であって、全ては“自分事”です。第1子が生まれてギクシャクする夫婦は、結婚するときに「子どもができてからのこと」を話し合えていないケースが多いです。一緒に取り組んでほしいこと、協力しないと無理なことは、あらかじめ列挙して確認しておくのがよいでしょう。
人生を共にするパートナー同士になり、子どもができたら、覚悟が必要です。二人きりで見つめ合うだけでいい“胸キュン時間”は終わり、生きていく上で必要な生活時間が始まります。子どもを育てる責任と、健全な家庭を維持する目的。妻も夫も、同じ目的を確認し、「子どもは二人で責任を持って育てようね」と、常に言葉にして伝え合ってください。女性の方が育児に向いている、なんてことはないのです。
(「恋人・夫婦仲相談所」所長 三松真由美)
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