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3月も活躍! 暖房器具はオフシーズン前、どう手入れする? 手入れを怠るとどうなる?

冬に使用した暖房器具は、どのように手入れをしたらよいのでしょうか。暖房器具メーカーに聞きました。

暖房器具のお手入れ、どうする?(ダイキン工業提供)
暖房器具のお手入れ、どうする?(ダイキン工業提供)

 今年の冬は特に寒い日が続き、3月下旬にも強烈な寒の戻りがあったことや、新型コロナウイルスのオミクロン株の流行で在宅時間が長くなったことで、石油ファンヒーターやエアコンなどの暖房器具を使う機会が増えた人も多いと思います。暖かくなってきたタイミングで片付ける必要がありますが、その際、暖房器具はどのように手入れをしたらよいのでしょうか。また、手入れを怠ったまま収納した場合、製品にどのような影響が生じるのでしょうか。暖房器具メーカーに聞きました。

灯油や電気を無駄に消費

 まずは、石油ファンヒーターなどの製造、販売を手掛ける、ダイニチ工業(新潟市南区)広報室の中川花美さんに聞きました。

Q.冬に使用した石油ファンヒーターやセラミックファンヒーターを収納する際は、事前に手入れをした方がよいのでしょうか。

中川さん「長期保管する前は、必ず機器の手入れをしてください。手入れをせずに収納した場合、次のシーズンでの使用時にトラブルが発生する可能性があります。

例えば、石油ファンヒーターの場合、本体内に灯油が残った状態で保管してしまうと、内部で灯油の性質が変化するほか、残った灯油とともに、ごみや水がたまります。そのような状態で次のシーズンに製品を使った場合、うまく着火しなかったり、途中で火が消えてしまったりするなどのトラブルが発生し、修理が必要になることもあります。毎年、石油ファンヒーターの使い始めの時期になると、変質した灯油の使用が原因と見られる着火不良や途中消火に関する相談が多く寄せられます。

このほか、製品の背面にある空気の取り入れ口にほこりがたまっていると、空気を吸い込みにくくなり、灯油を無駄に消費してしまいます。きれいな状態で運転した際の灯油の消費量を100とした場合、ほこりのたまった状態で運転した際の灯油の消費量は114にまで増加します。

セラミックファンヒーターの場合、空気の取り入れ口の汚れを放置すると、雑菌が繁殖して悪臭が発生したり、送風音が大きくなったりします」

Q.では、ファンヒーターを手入れする際の注意点や、適切な方法について教えてください。

中川さん「予期せぬ事故を防ぐため、手入れ前は必ず電源プラグをコンセントから抜いてください。また、石油ファンヒーターの場合、手に灯油が付く可能性があるので、作業時はゴム手袋を着用するのがおすすめです。

石油ファンヒーターは、本体内やタンク内に残った灯油を抜き取ることが大切です。灯油を入れるタンクと、その下の油フィルターを取り出すと、本体の底の部分に灯油をためる受け皿があります。市販の給油ポンプやスポイトを使い、受け皿に残った灯油を抜き取ってください。

油フィルターにごみや水が入っている場合は、きれいな灯油ですすぐなどして、取り除いてください。その後、柔らかい布などでしっかり拭きましょう。また、空気の取り入れ口にほこりがたまっている場合は、掃除機で吸い取りましょう。セラミックファンヒーターは、空気の取り入れ口のほこりを掃除機で吸い取った後、本体のほこりや汚れを拭き取ってください。

なお、危険なので、製品は絶対に分解しないでください。詳しい手入れ方法は、各製品の取扱説明書に記載されているので、そちらを確認してください」

Q.製品はどのような場所に収納するのが望ましいのでしょうか。また、収納時は箱に入れるか、カバーなどで覆った方がよいのでしょうか。

中川さん「湿気の少ない場所に保管しましょう。その際、傾けたり、横に倒したりした状態で保管しないでください。製品が故障する可能性があります。また、ごみなどが製品内に入らないよう、保管する際は製品の包装箱に入れてください。すでに包装箱を廃棄している場合は、ポリ袋などに包んでから保管しましょう」

【画像】ファンヒーターはどこを掃除すればよい? 手入れ方法を解説

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