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ペットボトルのお茶、「195ミリリットル」はなぜ人気になった? メーカーに聞く

「お~いお茶」で有名な会社も…

 他社でも、小容量サイズのお茶飲料の販売に力を入れています。伊藤園(東京都渋谷区)は昨年12月、195ミリリットルの「お~いお茶 緑茶」(希望小売価格は税込み123円)を発売しました。同商品は280ミリリットルや350ミリリットルなど、さまざまなサイズがあります。同社マーケティング本部緑茶ブランドグループ商品チーフ、鍋谷卓哉さんに聞きました。

Q.すでに、280ミリリットルの「お~いお茶 緑茶」を販売している中、195ミリリットルの商品を新たに開発した狙いについて、教えてください。

鍋谷さん「コロナ禍において、『お客さまへのお茶出しができない。小容量のペットボトルはないのか』といったお話を頂くことが増えました。そこで、短時間で飲み切る場面や衛生面への配慮が必要と考えられる飲用場面において、小容量でキャップの開け閉めができるペットボトルに需要があると考えました。

また、以前から、社内でも『高齢になった両親から、280ミリリットルでも多いと言われる』といった声があったことも商品化のきっかけとなりました」

Q.高齢の人が飲む場合は195ミリリットルの方が適しているとは思いますが、来客への提供を想定した場合、280ミリリットルでも十分対応できるのではないでしょうか。

鍋谷さん「商品開発の過程で、1時間程度の会議でどれくらいの量のお茶を飲むのかを実践しました。すると、280ミリリットルだと、1口分残ってしまったほか、当社の女性社員からは『280ミリリットルでは多い』という声が多く上がりました。このほか、『少量でも残したくない』という声もあり、より、飲み切りやすい容量として195ミリリットルを採用しました」

Q.売れ行きは。

鍋谷さん「来客時や会議時に飲料を提供する法人さまをはじめ、サービス業態への取り扱いが広がっており、今後の需要の高まりに期待できます。また、当社の営業担当者からは『郊外の店舗を中心にケース販売が好調』という声が多数上がっています。主にシニアの人や家族連れの人が購入しており、『外出時に水筒代わりとして購入している』という持ち運び需要もあるようです」

(オトナンサー編集部)

【写真】こんなにコンパクト! 定番のお茶飲料と195ミリリットルサイズのお茶を比べてみた

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