“お笑い賞レース”はまだ増える? 定番「M-1」と新設「THE W」成功の意味
12月11日に初めて開催された「女芸人No.1決定戦THE W」が視聴率13.1%を記録。好結果を受けて「お笑い賞レースがさらに増えるかもしれない」という声が上がっていますが、新たな番組は誕生するのでしょうか。

12月3日に「M-1グランプリ2017」(テレビ朝日系)が放送され、視聴率は15.4%を記録(ビデオリサーチ、関東地区)。11日には「女芸人No.1決定戦THE W」(日本テレビ系)が放送され、同13.1%を記録しました。
今年が13回目の「M-1」は関西地区で同24.0%をするなど健在ぶりを見せただけでなく、初開催の「THE W」も好結果を収めたことで、「お笑い賞レースの放送はやはり数字が取れる」「さらに増えるかもしれない」という声が上がっています。
現在全国ネットで放送されているお笑い賞レースは、前述の2つに加え、1人芸の「R-1ぐらんぷり」(フジテレビ系)、コントのコンテスト「キングオブコント」(TBS系)の計4番組。つまり、民放4局それぞれが、お笑い賞レースの番組を持っていることになります。
生放送で「日本一」が決まる臨場感
なぜ民放各局がお笑い賞レースを放送し、一定の人気を集めているのか。その理由は、生放送の臨場感に尽きるでしょう。現在放送されているバラエティー番組は、収録ばかりであり、生放送はほとんどありません。
演出や編集を張りめぐらせた収録番組は安定感こそありますが「何が起きるかわからない」という臨場感はなく、他ジャンルの番組を見渡してみても、生放送で「日本一」が決まる番組は、一部のスポーツ番組や音楽番組だけ。だからこそお笑い賞レースの希少性が際立って見えるのです。
強烈なキャラクターの芸人や貧乏生活を続ける無名の芸人が、真剣な顔で挑み、極度の緊張に襲われ、勝っても負けても涙。そして、「新たなスター誕生」の瞬間を見届ける醍醐味が視聴者を魅了しています。
元々「生放送」はテレビ業界にとっても、ネット業界にとっても都合のよい形態。前者は「リアルタイムで見たくなる=視聴率に直結しやすい」、後者は「リアルタイムで書き込みたくなる=バズりやすい」ため、求める結果につながるなど、いいこと尽くめなのです。
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