コロナ禍で家計の出費は増えた? それとも減った? 2000人調査、やりくりのコツも解説
専門家のアドバイスは?
アンケート結果を踏まえて、コロナ禍における家計のやりくりについて、ファイナンシャルプランナーの長尾真一さんに聞きました。
Q.アンケートでは「家計に不安がある」と回答した人が55.3%に達しました。コロナ禍における家計の不安を解消するために、まずやるべきことは。
長尾さん「まずは、教育費などとは別に生活費の3~6カ月分の『緊急予備資金』(使途が決まっておらず、いつでも使える資金)をためることをおすすめします。新型コロナウイルスの感染拡大による失業や収入減によって、多くの人が、家計が行き詰まるリスクを認識したと思います。しかし、こうしたリスクは新型コロナに限らず、自然災害など他の要因で発生する可能性もあります。緊急予備資金が準備できていない場合は、今からでも遅くはないので、できるだけ節約して、資金を確保しましょう」
Q.コロナ禍で節約をするときの心構えについて教えてください。
長尾さん「節約はストレスを感じない程度に行ってください。ストレスは免疫力低下の原因になるといわれており、無理な節約によるストレスで健康を害してしまっては本末転倒です。また、家計を管理する際は家計全体で支出が増えないようにすることが大事です。アンケート結果を見る限り、食費や医療費・医薬品費、水道光熱費が増えた人が多い一方で、外食費や娯楽費、服飾費・美容費が減った人が多いです。出費が増えた項目があっても、トータルで支出が増えていなければ、それほど気にする必要はありません」
Q.アンケートで「専門家に聞いてみたいこと」について聞いたところ、「水道光熱費や通信費、食費の節約方法について知りたい」という意見が多く寄せられました。これらを無理なく節約するコツは。
長尾さん「水道光熱費のうち、電気代については電力会社を切り替えることで下がる場合があります。2016年4月に電力小売業への参入が全面自由化され、これまでにENEOS(エネオス)やソフトバンク、KDDI、楽天など多くの企業が参入しており、それぞれ、独自の料金プランを設定しています。電力会社を一度も切り替えたことがない人は各社の料金プランを比べてみてはいかがでしょうか。
また、政府の働き掛けもあって、携帯電話料金の引き下げが進みました。料金プランや通信事業者の見直しをしていない人は確認するとよいでしょう。もともと、自宅にWi-Fi(無線LAN)があり、コロナ禍で外出機会が減った人はデータ容量が少ないプランに変更してもよいと思います。現在のデータ使用量を確認してみることをおすすめします。このほか、無理なく食費や日用品費を抑えるには、買い物に行く回数を減らすことも有効です。毎日、スーパーに行っている人は週2~3回に抑えてみてはいかがでしょうか」
Q.コロナ禍で出費が減ってお金が浮いた場合、娯楽などに使ってもよいのでしょうか。
長尾さん「先述のように、コロナ禍では、緊急予備資金の確保や家計全体で支出が増えないことが大事なので、それらの条件を満たしていれば、浮いたお金は娯楽に使っても問題ありません。コロナ禍ではストレスがたまりがちなので、時には娯楽も必要だと思います。ただし、使い過ぎないように注意してください。
コロナ禍で、通販サイトを利用する人が増えていますが、通販サイトは限定アイテムの販売や割引・ポイントアップのキャンペーンなど、購買意欲をかき立てる仕掛けがたくさんあります。それらの仕掛けにはまらないように注意しましょう」
Q.今後、コロナ禍が収束した場合、自粛生活の反動で、つい、無駄遣いしてしまう人がいるかもしれません。無駄遣いをしないコツは。
長尾さん「収束後にやりたいことを具体的に計画してみましょう。必要な金額を予算化できますし、貯金の具体的な目標金額も設定できます。コロナ禍をきっかけに家計を見直すのであれば、『キャッシュフロー表』を作成しましょう。キャッシュフロー表とは、年間の収入と支出の計画を数十年という長期間にわたって一覧表にしたものです。子どもの教育費や住宅の購入費用など将来的に発生する支出や、そのために準備しないといけない金額が明確になり、無駄遣いを防げるはずです。
無駄遣いというのは使っているときには気付かず、後になって気付くものです。後悔しないように可能な範囲で計画を立て、お金を使うことを心掛けましょう」
※この記事はオトナンサーとYahoo!ニュースによる共同企画で、Yahoo!ニュースが実施したアンケートの結果を活用しています。アンケートは9月21日、全国のYahoo! JAPANユーザーを対象に行い、2000人から有効回答を得ました。年代は30代16%、40代34%、50代29%が多く、男女比はほぼ6対4。職業は会社員43%が最多で、自営業13%、専業主婦(主夫)12%、アルバイト11%などでした。
※アンケートのパーセンテージは小数点第2位を四捨五入しており、合計が100%にならない場合があります。
(オトナンサー編集部)

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