コロナ禍で家計の出費は増えた? それとも減った? 2000人調査、やりくりのコツも解説
コロナ禍で家計の出費は増えたのでしょうか、それとも減ったのでしょうか。アンケートを実施するとともに、コロナ禍における家計のやりくりについて、専門家に聞きました。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、家計の出費に変化があった人も多いと思います。コロナ禍で出費が増えた人、出費が減った人は、どれくらいいるのでしょうか。また、増えた出費、減った出費の内訳はそれぞれ、どうなっているのでしょうか。2000人に聞いたアンケート結果を基に、ファイナンシャルプランナーに、コロナ禍でのやりくりのコツを聞きました。
「減った」35%、「増えた」27%

アンケートは9月21日、全国のYahoo! JAPANユーザーを対象に行い、男女計2000人から有効回答を得ました。まず、「新型コロナウイルスの流行以降の出費の変化」について聞いたところ、「出費が減った」人が35.2%で、「出費が増えた」人の27.3%を上回りました。「どちらともいえない」は37.6%でした。
では、どんな出費が減ったのでしょうか。2000人全員に複数回答で聞いたところ、「外食費(店内での飲食)」が62.9%で最も多く、「娯楽費(動画配信サービスの費用や旅行費なども含む)」37.5%、「服飾費・美容費(化粧品の購入、散髪代などを含む)」36.5%と続きました。
一方、「出費が増えた項目」も複数回答で聞くと「食費(酒類の購入費、宅配サービスの利用、飲食店でのテークアウトを含む)」が39.0%で最も多く、「医療費・医薬品費(マスクや消毒液の購入費も含む)」が38.5%、「水道光熱費」が34.9%と続きました。会食時の感染の危険性がたびたび指摘されたことから、外食が減って、家での食事が増えた人がやはり多いようです。
次に「出費が減った」と回答した人に「出費が減って浮いたお金」の使い道を複数回答で聞いたところ、「貯金」が66.5%で最も多く、「食費」19.0%、「金融資産(株や投資信託、生命保険など)への投資」16.2%などでした。将来に備えて貯金した人が多かったようです。
コロナ禍で出費が増えた理由、減った理由、変わらない理由について、自由記述で答えてもらったところ、次のような回答が多くみられました。
【増えた理由】
・外出自粛やテレワークにより在宅時間が増え、水道光熱費が上がった
・マスクや消毒液などの衛生用品を購入するようになった
・ネットショッピングをする機会が増えた
【減った理由】
・外食する機会が減少した
・旅行に行かなくなった
・人と会わなくなり、交際費や衣服代、化粧品代が減った
【変わらない理由】
・出費は減ったが、収入も減った
半数近くが堅実派に

さらに「コロナ禍で、お金の使い方について気付いたことや、変化したこと」について、質問しました。「コロナ以前と変わらない」人が32.5%で最も多かったのですが、「余計なことにお金を使わなくなった」人が27.1%、「収入が減った、もしくは収入が減る恐れがあり、支出を見直した」人が14.8%と続き、「使い道を決めてからお金を使うようになった」(6.8%)人も合わせると、半数近くの人が堅実なお金の使い方に目覚めたようです。ちなみに「『コロナ以前は無駄遣いが多かった』と気付いた」人が9.6%、「コロナ禍で、かえって無駄遣いが増えた」という人も8.4%いました。
「コロナ禍で、家計に対する不安はありますか?」との問いに対しては、「不安がある」が55.3%、「不安はない」が20.8%、「どちらともいえない」が24.0%でした。その理由について、自由記述による主な回答は次の通りです。
【不安がある】
・先が見通せないから
・失業に対する不安があるから
・収入が減少したから
【不安はない】
・コロナ以前と収入が変わらないため
・ある程度、蓄えがあるので不安はない
・コロナ以前から倹約に努めているから
【どちらともいえない】
・年金生活なので、あまり変化を感じないから
最後に「コロナ禍の家計について、専門家に聞いてみたいこと」を自由記述してもらったところ、主な回答は「コロナ禍のお金の使い方」「水道光熱費や通信費、食費の節約方法」「お金の増やし方」でした。
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