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バレないか、手伝ってひやひや…「夏休みの宿題が終わらない」子どもの泣き、親の受け止めは

夏休みの終わりになると、子どもから、宿題が終わらず、「手伝ってほしい」と泣きつかれる親もいると思います。親はどのようなことを感じ、考えているのでしょうか。

「宿題が終わらない」と泣きつかれたら…
「宿題が終わらない」と泣きつかれたら…

 夏休みの終わりになると、宿題が終わらず、「手伝ってほしい」と子どもが親に泣きつく光景が全国のあちこちで見られるようです。泣きつかれて困り、やむを得ず手伝う親も多いのでないでしょうか。夏休みの宿題が終わらず、子どもが「手伝ってほしい」と泣きついてきたとき、親はどのようなことを感じ、考えているのでしょうか。小学校の子どもがいる親に聞きました。

日記の天気をネットで調べ…

 小学3年の娘がいるAさん(40歳、女性)は、夏休みの宿題を手伝うことが恒例行事になっています。

「毎年、泣きつかれるのであきれています。夏休みの途中に何度か、『宿題進んでるの?』と聞くと、いい返事なので安心するのですが、夏休みが終わる2、3日前になると『間に合わない、どうしよう…』となるんです。私のチェックが甘いせいもあるのでしょうが…」(Aさん)

 多くの家庭で再現されているであろう夏休み終わりの光景が、Aさん家にも見られるようです。Aさんはどう対応しているのでしょうか。

「多少は手伝いますが、できるだけ子どもにやらせます。『自業自得で苦しんでいるんだよ』ということを学んでほしいからです。ただ、毎年同じことを繰り返しているので、どれだけ身に染みているのか疑問ですね」

 Aさんの宿題の手伝い方は、計算や漢字の課題は全て、子どもにやらせるそうです。一方、日記については、ネットなどから毎日の天気を調べ、その日に子どもが何をしていたのか、思い出せるだけ書き出します。そして、『この日の天気は晴れ、○○君とプールに行った』などの思い出した事実だけを伝え、娘に感想を添えさせて日記を書かせるのです。

「自由研究や読書感想文は時間と手間がかかるので、子どもにやらせると間に合わないですね。かなり手伝うことになるのですが、大人が手を入れたと分かる出来栄えになり、担任の先生から何か言われないかとひやひやします」

 Aさんはできるだけ、宿題は子どもにやらせるべきだと考えていても、日記などはかなり手伝っています。ほとんどの宿題をやってしまったケースなど、「手伝う」というより「代わりにやる」になってしまうこともあるようです。

 一方、宿題を終わらせられない子どもの姿を見て、「自分も子どもの頃はそうだった…」と思い返す親もいます。「夏休みの宿題を最後までため込むタイプ」だったと話すBさん(37歳、男性)は「宿題が間に合わない」と泣きすがる小学4年の息子を見ると複雑な気持ちになるそうです。

「『最後まで残すと苦しむだけなのに、分からないのだろうか?』『なぜ、少しずつでも宿題をやらなかったのだろうか?』と、親からすれば不思議で仕方がないのですが、同時に『自分も子どもの頃はそうだったなあ』と思い出します。

泣いている息子の姿を見ると、自分の駄目な部分を見せられているようで気分がよくありませんし、同時に、私と同様の愚かさを持つ息子がいとおしくも哀れに感じ、申し訳なくも思います。実に複雑な気持ちになります」(Bさん)

「宿題計画表」で意欲アップ

「夏休みの宿題が終わらない」と泣きつかれないように事前に対策をする親もいます。小学6年の娘がいるCさん(38歳、女性)は夏休みが始まる前日に「宿題計画表」を娘と相談しながら作っているそうです。

「夏休みの宿題を全てテーブルに広げ、全体でどれくらいの分量があるのか、毎日、何をどれだけやれば計画的に進められるのかを話し合います。これは単純に『計画的に取り組むことで達成しやすくする』意図もありますが、『娘自身に宿題の量を把握させて、自主的に取り組む意欲を高める』効果もあると思っています」(Cさん)

 Cさんはこの方法を娘が小学3年のときに始めました。今年で4年目ですが、夏休みの宿題で失敗することは一度もなくなったとのことです。夏休みの宿題にお悩みの家庭なら、この方法を試す価値はあるかもしれません。

 今回の取材では、「宿題が間に合わない」と泣きつく子どもを見て、「自分もそうだった」と振り返る親も一定数いました。苦しむことなく、宿題が済めばそれに越したことはありませんが、夏休み最終日に泣きつく子どもとそれを手伝う親の風景にはどこか、趣を感じる部分もあります。昔から現代まで続く日本の風物詩ともいえそうです。

(フリーライター 武藤弘樹)

武藤弘樹(むとう・こうき)

フリーライター

早稲田大学第一文学部卒。広告代理店社員、トラック運転手、築地市場内の魚介類卸売店勤務などさまざまな職歴を重ね、現在はライターとミュージシャンとして活動。1児の父で、溺愛しすぎている飼い猫とは、ほぼ共依存の関係にあるが本来は犬派。趣味はゲームと人間観察。

geetara610@gmail.com

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