気が向かず退職4回、妻に職探しを頼むダメ「長男夫」 妻はどうすべき?
受け止め方を変えてみると…
夫は妻の所有物ではありません。夫が妻の思い通りになるなんてことは100パーセントありません。夫婦のいざこざが起きた場合、片方が全面的に悪いということはないと思います。必ず、それぞれの言い分があり、その態度に納得できずに平行線の言い合いが続くものです。
佳実さんも明美さんもすてきな女性であり、妻であり、母親です。では、忠司さんと陽介さんは本当に100パーセントの“だめ夫”なのか。視点を変えてみましょう。
忠司さんと陽介さんは夫や子どもたちの父親である前に一人の男性であり、人間です。男性として、人として尊厳があり、欲求があるのです。そこに目を向けたとき、この2組の夫婦の姿というのはまた違うようにも見えてきます。
渦中にいるとなかなか見えてきませんが、一歩引いて、客観的に自分たちの姿を見たとき、パートナーの心の中に何が見えるか。妻に「もっと構ってほしい」「子どもと同じように愛してほしい、褒めてほしい」と願い続けているかもしれません。
“長男夫”と認定し、全てを受け入れるのか。はたまた、諦めて無視するのか。離婚して、新しい人生を進むのか。中には、受け入れて、ラブラブ度を保っているすご腕妻もたくさん見掛けます。「子どもよりたくさん褒めると、夫の調子がよくなる」「子どもと同じでコントロールしやすい」「かわいいやつと思えば腹も立たない」。まさに、手のひらでコロコロ転がすタイプです。
“子ども返り夫”“長男夫”というレッテルを貼っているのは自分。「お世話のしがいがある」「いざというとき、そばにいてくれるだけで安心」と思えば勝ちです。今の夫婦関係に不満が生まれたら、自分自身の受け止め方改革をしてみてください。“長男夫”でも幸せだと思える夫婦のスタイルを見つけてくださいね。
(「恋人・夫婦仲相談所」所長 三松真由美)
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