私は夫の付属品…専門卒妻を沈黙させる高学歴夫の「モラハラ洗脳」
夫の言葉に立ち直ることができず…
早百合さん(仮名、45歳)は50歳の夫、22歳、20歳の息子2人、18歳の娘の5人家族です。共働きのほぼワンオペで子どもたちを育ててきました。
結婚前から、夫はあまりしゃべるタイプではなかったそうですが、子どもが生まれてからはそれが加速し、早百合さんが何を言っても、ほぼ無言。子どもに関わる重要な決定を求めたときでも「いいんじゃない」とどうでもいいような態度。しつこく聞くと「うるさい!」と怒鳴る。「何を考えているのかいまだに分からない」と早百合さんは言います。
そんな夫ですが性欲はあるそうで、2週間に1度、必ず金曜か土曜の夜に早百合さんを求めてきます。ムードも何もなく無言で腕を引っ張る、それが合図です。早百合さんも義務的に応じていましたが、最近はホルモンバランスも崩れつつある年頃なので、つらいときは断るようにしました。
ある日の夜、腕を引っ張られたときに「体がだるいから無理」と断ると、夫は「このメス豚!」と怒ったというのです。あまりのショックに、早百合さんはしばらく涙が止まらず、「長い人生、そんなひどい言葉を言われたのは初めて」と立ち直れませんでした。
現在、早百合さんは「子どもたちが巣立った後に離婚して自由になろう」と、節約と貯金に努めています。無料の離婚相談にも行ったそうです。無視、いきなりキレる、性処理の対象にする(愛のない営みを強要)、傷つく言葉を投げる――これらが日常的に続くのはモラハラの域です。
「嫌なものは嫌」と言える自分に
モラハラ夫たちはなぜ、そのような態度を取るのか。多くの妻は「自分が○○だから」と自分自身に理由を付け、自らを責めます。それが自分の精神を安定させて守るすべでもあるのですが、モラハラ夫の態度に妻の心中は関係ありません。
モラハラをする側は「そういう言動をしてもいい相手」とパートナーを見下し、そうした態度を取っています。下に見ていることにも気付いていません。どんな人もさげすまれたり、否定的な言動をされたり、無視されたりして平気なわけがありません。それがたとえ、結婚相手や恋人だったとしても嫌なものは嫌です。
一般社会で、周囲の人にそのような言動をする人がいたらドン引きでしょう。それが結婚相手やパートナーだからOKということは決してないのです。現在の2人の状態に苦しさを感じているのなら、関係を一度見直してください。自分の態度や相手へのアプローチの変化によって相手の態度が変わるのなら改善傾向です。
しかし、もし、離婚を考えるなら気を付けなければなりません。DVと違って、モラハラは目に見えにくいものです。離婚を申し立てたときにもめることも視野に入れ、言動を録音したり、記録を取ったりして、しっかりと証拠を残すようにしてください。私はモラハラが原因で離婚を希望する人たちに弁護士を幾度となく紹介していますが、夫側から出てくるのは次のような言い訳です。
「あんなの、どこの夫婦でも言い合う言葉だ」
「安心して本音が言える相手だから、本音を言っているだけだ」
「10年以上一緒に暮らしているんだから、気軽に何を言ってもいいでしょう」
「ジョークで言っているのが分からないのか」
「私が悪いからしょうがない」と思っている妻の皆さん、愛情表現やジョークと、モラハラ発言の境目が分からない夫たちがいることに気付いてください。「嫌なものは嫌」と言える自分になるために何を始めればいいかを考え、思考停止状態から抜け出してください。
福原愛さん夫妻がどんな結論を出すのかは分かりませんが、全ての夫婦やカップルがお互いに安心して暮らせることを願います。
(「恋人・夫婦仲相談所」所長 三松真由美)

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