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レタス、ハクサイ、キャベツ…たくさん買った「冬野菜」の上手な保存方法は?

野菜価格の下落で、「農家支援のためにも」と野菜を多めに買おうと思う人たちがいるようです。たくさん買った冬野菜をおいしく保存する方法を、専門家に聞きました。

たくさん買った野菜、おいしく保存するには?
たくさん買った野菜、おいしく保存するには?

 農林水産省が毎週行っている野菜の小売価格調査によると、11月末時点で、レタスやハクサイ、キャベツなどの葉物野菜がいずれも平年より、40%以上安くなっていることが分かりました。生育がよかったことに加え、コロナ禍の影響で飲食店の需要が減ったことも要因であるとみられており、生産者への影響を懸念する声も上がっています。

 ネット上では「野菜が安いのはありがたいけど、農家さんのことを思うと複雑」「今年の冬は野菜をたくさん買って食べて、消費に貢献します」という声の他、「コロナで外出を控えたいし、多めに買って保存したい」「風味を保ったまま保存するにはどうしたらいい?」など、野菜の保存方法について知りたいという人も多いようです。

 たくさん買った冬野菜を、おいしく長持ちさせるための上手な保存方法について、料理研究家で管理栄養士の関口絢子さんに聞きました。

レタス以外は冷凍も可

Q.冬に旬を迎え、特に多く出回る野菜に含まれる主な栄養素を教えてください。

関口さん「冬が旬の野菜とそれぞれに含まれる栄養素は次の通りです」

・ホウレンソウ:β-カロテン、葉酸、鉄
・ハクサイ:食物繊維、ビタミンC、マグネシウム
・シュンギク:β-カロテン、カルシウム
・ダイコン:ビタミンC、ヘスペリジン
・ネギ:ビタミンC、アリシン
・ブロッコリー:β-カロテン、ビタミンC、鉄、スルフォラファン
・キャベツ:ビタミンC、キャベジン、食物繊維
・レタス:β-カロテン、ビタミンC、カリウム
・カボチャ:β-カロテン、ビタミンE

Q.一般的に、野菜の保存方法には「常温保存」「冷蔵保存」「冷凍保存」がありますが、冬野菜はそれぞれ、どの方法での保存が最も適しているのでしょうか。

関口さん「冬野菜に多い葉物は乾燥に弱いため、ぬらしたキッチンペーパーや新聞紙に包んで、野菜室に保存すると鮮度が最も長持ちします。主な冬野菜のおすすめの保存方法と日持ちの目安は次の通りです」

【ハクサイ】
ハクサイは保存性のよい野菜です。丸ごと保存すると特に長持ちします。丸のままであれば、冬場なら、ベランダや玄関などで常温保存できます。キッチンぺーパーか新聞紙に包み、縦にしておくのがポイントです。半分に切る場合は芯の部分をV字に切り込んで取り除き、丸のままの場合と同じ方法で、冷蔵庫に入れて保存しましょう。丸ごとのものは冷暗所や冷蔵で3週間から1カ月程度、カット済みのものは冷蔵で1週間から10日程度を目安としてください。

【ホウレンソウ、シュンギク】
寝かせるとしおれやすく、傷みやすくなるので、立てた状態で冷蔵保存しましょう。ホウレンソウは根元にぬらしたキッチンペーパーを当て、しっかり水分が補給できるようにしておくと比較的長持ちします。この方法で、ホウレンソウは1週間程度、シュンギクは2~3日程度保存できます。

【ダイコン】
ダイコンは葉が付いたままだと栄養を取られてしまうため、保存の際は葉を落として切り分け、ぬらしたキッチンペーパーか新聞紙で包んで冷蔵すると保存期間が長くなります。根の部分を新聞紙に包んでおくと冬場の常温でも1カ月程度保存できますが、使いかけの大根の根は冷蔵しましょう。カットしたものの日持ちは冷蔵で10日程度です。

【ブロッコリー、ネギ】
ブロッコリーは株から房を切り離さずに、ぬらしたキッチンペーパーでつぼみを覆うようにし、ビニール袋に入れて保存します。冷蔵で3~4日が目安です。ネギは根っこと土が付いたものであれば、新聞紙に包んでおくと常温保存でも1カ月ほど日持ちします。根っこと土を取り除いたものは青い部分と白い部分を切り分け、キッチンペーパーに包んで冷蔵します。この場合は1週間を目安に食べ切りましょう。

【キャベツ、レタス】
キャベツは丸ごと保存する場合は冷蔵で2週間、カットした場合は3~4日、レタスの日持ちは冷蔵で1週間程度です。絞ったキッチンペーパーで包んでビニール袋に入れて冷蔵すると、しゃきっとした歯応えが長持ちします。これらの葉物野菜は芯を切らずに残しておくと成長しようとするため、保存の際はくりぬき、湿らせたキッチンペーパーを詰めておくとよいでしょう。

【カボチャ】
カボチャは夏に多く収穫されますが、秋~冬が最もおいしい時季です。カボチャは乾燥した環境の方が向いており、常温保存するのがよい野菜で、丸ごとのままだと1~2カ月くらい持ちます。カットしたものは種を取って冷蔵庫に入れ、4~5日くらいで使い切りましょう。

Q.先ほど挙げていただいた野菜のうち、冷凍保存が可能なものと保存できる期間を教えてください。

関口さん「基本的にレタス以外は全て冷凍保存が可能です。レタスも冷凍すると生のものとは別物にはなるものの、食べられないわけではありません。なお、冷凍した野菜の場合は1カ月をめどに使い切りましょう」

Q.「冷凍した野菜は加熱調理しやすい」といわれていますが事実でしょうか。

関口さん「事実です。冷凍保存した野菜は加熱調理に向いています。使う直前に冷凍のまま入れるのがポイントです。冬野菜以外も含めて説明すると、ダイコン、カボチャ、ゴボウ、タマネギ、キャベツは薄切りやざく切り、千切りにして、冷凍用保存袋に入れて保存すると使いたいときに使いたい分だけ取り出せて便利です。

また、冷凍することで細胞壁が壊れるので火の通りがとても早く、しんなりしやすいのが特徴です。煮物などは早く煮上がり、味の染み込みがよいので便利です。トマトは冷凍すると元の食感がなくなり、崩れやすい状態になるので、トマトソースやミネストローネなどの煮込み料理に使うには便利です。一口大にカットして冷凍保存しましょう。ただし、水気の多いレタスやナス、キュウリは冷凍するとぐっちゃりとするので冷凍には向かない野菜です」

Q.今年は野菜の価格が軒並み低下傾向にあり、コロナ禍の影響もあることから、「野菜をたくさん買って、家で料理をして食べよう」「なるべく外出を控えたいから、常備菜を作りたい」と考える人は多いようです。

関口さん「野菜料理をたっぷり食べることは感染症の予防にとても効果的です。特に、色の濃い野菜に多く含まれるビタミンAは粘膜を強化するので免疫力が高まります。その観点でのおすすめ料理はホウレンソウやニンジンなどの『ごまあえ』です。ゴマに含まれる脂質がビタミンAの吸収を助け、効率よく栄養が取れるメニューです。たっぷり作り置きすれば、3日はおいしく食べられます。

野菜料理の代表『きんぴら』は日持ちがよくてご飯にも合う、お弁当にも便利な常備菜です。ゴボウやニンジン、レンコン、ダイコンの皮など硬い野菜の食感を楽しめます。韓国風あえもの『ナムル』も野菜をごま油と塩などであえるシンプルな常備菜です。また、ゆず大根、ハクサイやキャベツの浅漬けなど漬物にするのもおすすめです」

(オトナンサー編集部)

関口絢子(せきぐち・あやこ)

料理研究家・管理栄養士・インナービューティースペシャリスト

米国栄養カウンセラー、ヘルスケアプランナー。企業やウェブサイトなどの各種メディアで、レシピやコラム、企画提案などを行う。斬新なアイデアやニーズを捉えた企画が人気を博し、CM用のフードコーディネートやフードスタイリング、商業施設のフードプロデュースなど多岐にわたり活動。「毎日続けられること」をモットーに簡単・おいしい・おしゃれ、かつ美容と健康に直結したレシピを発信。自らの体調不良を食で克服した経験から執筆した著書「キレイになる!フェロモンレシピ」で「食から始めるアンチエイジング」をテーマに、女性が一生輝き続けるための食事法を紹介。セミナーや女性誌の特集で人気を集めている。

■オフィシャルブログ(http://ameblo.jp/ayako-sekiguchi/
■YouTubeチャンネル「管理栄養士:関口絢子のウェルネスキッチン」(https://www.youtube.com/channel/UC6cZRYwUPyvoeOOb0dqrAug

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