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結婚は諦めたから…と43歳女性 「実家暮らし」を続けるアラフォー世代のホンネ

実家暮らしの男性を「マザコンでは?」と警戒

 では、1人暮らしをしている人からの見方はどうでしょうか。1人暮らし歴が約20年のDさん(38歳、男性、未婚)は実家暮らしには肯定的です。

「特に思うことはありません。強いて言うなら、『うらやましい』かな。私は学生時代に上京して、ずっと1人暮らしですが、学校も職場も実家から通える範囲にあるなら、実家暮らしがよかったです。実家暮らしの仲のよい同僚がいて、飲みに行くと急に決まったときや朝まで飲むとき、実家に一報を入れるのを見ていて、若干『面倒そうだな』と感じることはありますが、本当にそれくらいで。いってみれば、実家へ最低限の気遣いをする程度の煩わしさで済むのですから、やはりうらやましいです」(Dさん)

 一方、別の見方もあります。こちらも1人暮らし歴約20年のEさん(40歳、男性、未婚)です。

「実家暮らしの人はまとっている雰囲気が違うので分かります。どこか、のほほんとしたところがあるというか。それはそれで長所かもしれませんが、一緒に仕事をやるとなると難しいものを感じます。同じように『やるぞ!』と意気込みはするものの、根っこの部分でテンションが合わない、具体的には『必死さが足りない!』と感じる経験が何度かあり…」(Eさん)

 それが先入観からなのか、真実を言い当てているのかは定かでありませんが、少なくともこう感じる人はいるようです。

 もうちょっと過激な声もあります。Fさん(38歳、男性、既婚)は「実家暮らしの男性はよくない」とはっきり言います。

「『男性は1人暮らしをして、自活する苦労を経験して、やっと一人前になれる』と思っています。実家暮らしをしている男性を見ると、どうしても『甘えている』と思ってしまうのです。自分は学生の頃、生活費のためにバイトをして、奨学金で大学を卒業したので、その反動から、全く対極にいる実家暮らしの人に非難の目を向けてしまいがちなのかなとも思っています」(Fさん)

 Gさん(35歳、女性、未婚)も1人暮らしですが、また違った切り口で見ています。

「女性の実家暮らしは『家族(親)と一緒に過ごせていいな』と思います。男性の実家暮らしは基本的に『いいな』ですが、結婚相手として見たときはいったん警戒します。『生活力はどれくらいあるのだろう』『ひょっとしてマザコンではないだろうか』などと思ってしまい、特に、長男で実家暮らしをしている人に対しては『家族に対して、わがまま放題じゃないかな?』と最大レベルの警戒をします。過去に交際した男性で痛い目を見ているので(笑)

現在、絶賛婚活中なので、出会う男性は皆、『将来の伴侶となり得るか』という目で見てしまいます」(Gさん)

 Gさんは個人的体験に基づいて、「実家暮らしの男性は結婚相手として、地雷の可能性が1人暮らしの男性に比べて高い」という説を自分の中に構築しています。とはいえ、「懸念する事項がクリアされれば、もう何も心配はありません」(Fさん)とも話しているので、実家暮らしそのものがマイナス材料というわけではないようです。

 総務省統計研修所が2017年に公表した分析によると、アラフォー世代にあたる35歳~44歳未婚者の親との同居率は1980年に35歳~44歳の全体人口のわずか2.2%でしたが、2015年には17.0%となっています。このデータを参考にするなら、“未婚者の親との同居”に対する価値観も現代では昔と比べて、それなりに変わってきていると思われます。そのためでしょうか。今回聞いた声を通じて、“未婚者の親との同居”について理解を示す声が意外にも多かったという印象を受けました。

(フリーライター 武藤弘樹)

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武藤弘樹(むとう・こうき)

フリーライター

早稲田大学第一文学部卒。広告代理店社員、トラック運転手、築地市場内の魚介類卸売店勤務などさまざまな職歴を重ね、現在はライターとミュージシャンとして活動。1児の父で、溺愛しすぎている飼い猫とは、ほぼ共依存の関係にあるが本来は犬派。趣味はゲームと人間観察。

geetara610@gmail.com

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