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「一流」と言われる人の共通点、それは「先祖」を大切にすること!

近著に「なぜ、一流の人はご先祖さまを大切にするのか?」がある、ベストセラー作家・一条真也さんに「一流の人」について聞きました。

一流の人は「先祖」を敬う?
一流の人は「先祖」を敬う?

 世の中で「一流」と言われる人には共通点があります。成功している企業経営者には、会社の中に神社や仏壇をつくり、社員にもそれをしっかりおまつりするよう指導している人が少なくありません。

 私生活でも、毎日きちんと仏壇に線香やお水を上げ、仏壇はなくても自分なりのやり方で先人への感謝を表現したりしている人が多くいます。日本人全体のご先祖さまという意味で、さまざまな先人への感謝の儀式にも一流の人は敬意を払っているのです。

 今回は、ベストセラー作家・一条真也さんに「一流の人」に関する話を伺います。現在、株式会社サンレーの代表取締役社長、全国冠婚葬祭互助会連盟会長、九州国際大学客員教授の要職にあります。2012年、第2回「孔子文化賞」を稲盛財団の稲盛和夫理事長と同時受賞。近著に「なぜ、一流の人はご先祖さまを大切にするのか?」(すばる舎)があります。

伝統を受け継ぎ、革新に挑戦する人

 ご先祖さまを敬えば、どんな力が自分に与えられるのでしょうか。一条さんは、先祖を敬うことの意味を次のように解説しています。

「『一流』ということと『ご先祖さまを大切にする』ということに、果たしてどんな関係があるのでしょうか。キーワードは『伝統』です。あるいは連綿と続く『歴史』を現代に生かすこと、と言っていいかもしれません。長い年月の中で培われた“英知”の一部に、『伝統』というものがあります。例えば、一流の旅館、一流の料亭があります。『老舗』という言葉もあります」(一条さん)

「『さすがに一流のホテルはサービスが違う』『あそこのすしの味は一流だよ』『一流を知っているから、ものの価値が分かるんだね』。このように一流の陰には『伝統』というものが常に見え隠れしていることにお気付きでしょうか。

老舗料亭だけでなく、路地裏のラーメン店にも一流の店は存在します。私がよく通うラーメン店は先代からスープ作りを守り続けている店です。1杯700円ですが、『超』がつく一流店だと胸を張って人にすすめることができます」

「一流」とは高級である必要はない、高級店や、ミシュランで星を獲得した店だけが「一流」ではないと主張しているのです。どのような意味があるのでしょうか。

「焼き鳥屋やうなぎ屋でも秘蔵のタレをつぎ足しながら、一方で新しい味を追求している店を知っています。一流とは、長い時間の中で培われてきた英知を惜しげもなく提供すること。それを『伝統』と呼びます。ただし、守っているだけではありません。そこには時代に合わせた創意工夫があります。それができることもまた一流の証しです。これを『革新』といいます」

「私は『ご先祖さまを大切にする』ことは、こうした伝統を継承し、一方で、それを今に生かすために『革新する心』を持つこととイコールだと感じています」

一流の人が直筆の礼状を書く理由

 一条さんは、礼儀作法は単なる作法ではなく「礼」の気持ちの表現だと言います。それを表すにあたり、心からの感謝を込めて手書きの礼状を書くようにしているそうです。

「確かに、パソコンの日本語ソフトで書いた方が簡単ですし、もらった方も読みやすいかもしれません。でもあえて、私は手書きにこだわっています。女性は『自分への愛を時間ではかる』といいます。例えば、誕生日プレゼントをもらったとき、プレゼントそのものの価値より、『これを探すのに半日かかったよ』とか、『君が喜んでくれるものをずっと探したよ』と言われることがうれしいのです」

「『私のために時間を使ってくれた』『私のことをずっと考えてくれた』。その時間が、彼女たちはうれしいのです。もらったモノの価値ではありません。礼状も同じではないでしょうか」

 私たちは「一流」の人に関心を抱きます。形はどうであれ、一流と言われる人は引きつける何かを持っています。そして、私たち自身も少なからず、自らが一流になることを夢見ているはずです。世間には、一流と呼ばれる人を分析した書籍、あるいは一流になるためのハウツー本があふれていますが、その条件に統一性は見られません。

 一条さんは一流の条件を「先祖」、あるいは「先祖を大切にすること」に求めています。日本人なら誰もが感じている、または忘れているだけの当然のことを説いているのかもしれません。先祖への気持ちを新たにし、手を合わせてみませんか。そこには、人として成長するためのヒントが隠されているはずです。

(コラムニスト、著述家、明治大学サービス創新研究所客員研究員 尾藤克之)

尾藤克之(びとう・かつゆき)

コラムニスト、著述家、明治大学サービス創新研究所客員研究員 尾藤克之

東京都出身。代議士秘書、大手コンサルティングファームにて、経営・事業開発支援、組織人事問題に関する業務に従事、IT系上場企業などの役員を経て現職。現在は障害者支援団体のアスカ王国(橋本久美子会長/橋本龍太郎首相夫人)をライフワークとしている。NHKや民放各社のテレビ出演や、経済誌などからの取材・掲載多数。著書も多く、近著に「頭がいい人の読書術」(すばる舎)がある。埼玉大学大学院経済学研究博士課程前期(経済学修士、経営学修士)。

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