オトナンサー|オトナの教養エンタメバラエティー

双子、三つ子…「多胎児育児」支援が叫ばれる背景 出産準備や父親の関わり方は?

多胎児出産予定時の準備は?

Q.多胎児育児に対する企業や行政のサポートは、どうなのでしょうか。

長岡さん「企業で働いている場合、労働基準法により産前と産後に休業を取得できますが、単体児では出産予定日から6週間前のところ、多胎児では14週間前からの休業を申請することができます。

また昨今、いくつかの自治体でも多胎児支援事業が進められています。大津市では、2歳の終わりまで、ホームヘルパーなどが120時間無料で家事・育児・外出のサポートをしてくれます。東京都荒川区や佐賀県では、タクシーの利用料金を年2万円まで支給してくれます。ミルクやおむつなどの消耗品の費用補助をする自治体もあるようです。

長野市、岐阜県、東京都板橋区と東村山市、岡山県総社市では、多胎児の親子が集まる場を提供しています。

3月3日には、厚生労働省が2020年度『母子保健医療対策総合支援事業実施要綱』案を公表し、国の補助対象となる各自治体の多胎児支援策がより具体的に打ち出されました。多胎児育児経験者との交流会実施や、外出補助などを担うサポーターの派遣、育児用品の支給といった支援策を、国が財政支援します。

今後、各市町村によるますますの多胎児支援策導入を期待したいですね」

Q.今後、双子など多胎児が誕生する予定の両親は、子どもが生まれるまでにどのようなことを準備すればよいでしょうか。

長岡さん「妊娠が分かった時点から準備を始めましょう。居住地域の自治体で、多胎児育児についてどのような支援があるのか調べ、妊娠中から産後も支援につながり続けられるようにします。居住する地域には、家事・育児・外出のサポートサービスがあるでしょうか? 多胎児交流サークルの提供やベビー用品の手当てなどはどうでしょう?

多胎児育児に押し寄せる心身の疲労や社会的孤立感、そして、経済的負担についての対策を練っておきましょう。

そして、共に子育てをする父親も両親教室に通い、授乳や沐浴(もくよく)、寝かしつけ、夜泣き対応など、赤ちゃんが生まれてすぐ取り組めるよう親しんでおきましょう。 また、多胎児妊娠は早産などのリスクも高いので、いつでも入院できる準備をしておきます。上の子がいる場合は、急であったり長期間であったりしても預けられる先を確保しておきましょう」

(オトナンサー編集部)

1 2

長岡真意子(ながおか・まいこ)

子育ち研究家・ライター

北米にて、幼児教室主宰、小中高生クラス講師、大学講師として活動し、幅広い年齢と文化背景を持つ乳幼児から青年までの育ちを20年間指導する。日本では、親向け講座主宰。国内外1000以上の文献に基づく子育て記事執筆多数。個性あふれる2男3女の母。著書に「敏感っ子を育てるママの不安がなくなる本」。名古屋大学大学院人間情報学研究科修士課程修了(文化人類学専攻)。All About「子育て」ガイド(https://allabout.co.jp/gm/gp/1648/)を務めている。「ユア子育ちスタジオ」(http://kosodatekyua.com/)。

コメント