オトナンサー|オトナの教養エンタメバラエティー

元CAが解説! 見た目やスペックに惑わされず、異性を「人」として見極める方法

近著に「あーーーーー!!! 仕事も人間関係もいろいろめんどくさ!!!と思ったら読む 人生をシンプルにする本」がある山田マキさんに、恋愛で重視すべきポイントを聞きました。

一時の感情に流されず、冷静に相手を見極めるには…
一時の感情に流されず、冷静に相手を見極めるには…

 結婚式のスピーチでよく使われるフレーズに、「結婚前には両目を開いて見よ。結婚してからは片目を閉じよ」というものがあります。結婚前は、相手の長所も短所もよく見て判断する。決断したら、長所をよく見て短所は大目に見るという教訓です。しかし、これが難しい。「あばたもえくぼ」というように、最初に「タイプ!」「好き!」と思ってしまうと、すべてがよく見えてしまいます。

 今回は、客室乗務員としてVIPの接客やPR活動などに携わり、その後、研修講師として活動している山田マキさんに、「恋愛のときに重視すべきポイント」について伺います。近著に「あーーーーー!!! 仕事も人間関係もいろいろめんどくさ!!!と思ったら読む 人生をシンプルにする本」(ダイヤモンド社)があります。

冷静さを欠くと心根を見逃してしまう

「ある男性は『パートナーは裏表ない人がいい!』と言っていました。そんな彼が結婚を考えているという彼女は、見た目がストライク!という人で『この人しかいない!』と思ったそうです。しかし、話を聞いていくと、その彼女は自分の職場を丸の内だと言っていたそうなのですが、共通の知人によると『ずっと郊外』だったことが分かったそうです」(山田さん)

「彼は『働く場所なんか大したことない』と言い、『ゆくゆくは結婚を考えるのであれば、重要なことではないか』と周りは言うのですが、聞く耳を持ちません。別の女性の話。『男性は優しくないとダメ』と言っていた彼女に新しくできた彼は、収入も職業も立派なエリート。ですが、とても不誠実な人でした」

 結果的に、どちらの友人も後で泣きを見ることになってしまいました。冷静なときには、どんな人が理想でどんな人は避けるべきか分かるのに、「タイプ!」な人が現れると、冷静な判断を失うことはよくある話です。

「男性は女性の見た目に弱いので、女性の外見が好みすぎると心根を見逃しがち。また、女性は男性のスペックに弱いので、社会的に信用されている職業とか、名の通った会社にいるというだけで片目をつむってしまい、問題を感じても気のせいとして片付けてしまいます」

 では、どうすればよいのでしょうか。

「『異性』として見る前に、好きだと思ってしまう前に、『人としてまっとうか』という視点で見極めることです。そのためには、第三者とのコミュニケーションの様子を見るのがおすすめです」

5つのチェックすべきポイント

 山田さんは、チェックすべき項目が5つあると言います。どのようなことでしょうか。

「1つ目は『どんな立場の人にも公平な態度か』。食事の場などでお店の人に対して横柄でないか。また、自分より下だと思った人への対応で分かります。2つ目は『話を傾聴できるか』。どんな人の話も落ち着いてしっかり聞くか、興味なさそうにしているかで分かります。3つ目は『人に関心を持てるか』。相手の立場で、相手中心に話を進められるかで分かります」

「4つ目は『言葉一つを大事にするか』。あいさつを大事に心を込めて行えるか、それとも流れ作業のように行うかで分かります。5つ目は『人に正誤をつけないか』。正しいことと正しくないことを見分けることです」

 好みかどうかの前に冷静なフィルターを持つことが必要です。人類学者のヘレン・フィッシャー博士は著書の中で、「多くの場合において、愛は3年程度で終わってしまう」と述べています。

 一目ぼれは、脳科学的にはドーパミンの分泌によって得られるものであり、持続作用はせいぜい3年。稲妻が走るように、一目ぼれの恋は突然始まりますが、終わりは「3年」と決まっているのです。勢いで走りだす一歩手前で一度、冷静になりましょう。

(コラムニスト、著述家 尾藤克之)

尾藤克之(びとう・かつゆき)

コラムニスト、著述家 尾藤克之

コラムニスト、著述家。
議員秘書、コンサル、IT系上場企業等の役員を経て、現在は障害者支援団体の「アスカ王国」を運営。複数のニュースサイトに投稿。代表作として『頭がいい人の読書術』(すばる舎)など21冊。アメーバブログ「コラム秘伝のタレ」も絶賛公開中。

コメント