オトナンサー|オトナの教養エンタメバラエティー

「こたつで寝ると風邪をひく」、猫には当てはまる? そもそも、猫の風邪とは…

動物病院で受診を、特に子猫は要注意

Q.飼い猫に風邪のような症状が出たとき、獣医師の診療を受けた方がいいのはどういう場合でしょうか。また、治療はどのように行うのですか。

増田さん「くしゃみや鼻水といった症状があれば、動物病院で診察を受けましょう。特に、子猫やワクチン接種歴がない場合、あるいは頻繁に屋外に出る場合は、重症化するリスクが高くなる傾向があります。そのため『そのうちよくなるだろう』と様子を見るのはおすすめできません。

先述通り、鼻が詰まると食欲が低下し、栄養状態にも影響するので、鼻詰まりの治療や栄養状態の改善を重点的に行います。そのほか、結膜炎があれば点眼薬を使用します。ウイルスによる風邪症状がある場合はインターフェロンを使って治療を行い、さらに細菌感染があると判断された場合は抗生物質を使用します。

食欲を維持し、適切な治療を行うことで回復を目指します」

Q.複数の猫を飼っていて、1匹だけ風邪をひいた場合、他の猫にうつさないためにはどうすればよいでしょうか。

増田さん「猫に風邪症状を起こす病原体は、飛沫感染や空気感染で他の猫に影響します。そのため、明らかに風邪症状のある猫との接触は避けるべきということになります。同じ空間で生活している場合は、隔離などの対策をとることを推奨しています。

部屋が複数あるご家庭では、猫が暮らす部屋を分けることでも幾分、感染拡大防止に効果があると考えられます。ワンルームマンションなどのように、空間を別にすることが難しい場合、直接の接触を避ける方法を検討します。例えば、発症中の猫をケージやサークルなどに入れ、移動、接触できる範囲を制限する対策をとるのもよいでしょう。

それが難しい場合はかかりつけの獣医師と相談の上、入院させることも方法の一つとなります」

Q.予防法は。

増田さん「予防の第一に挙げられるのはワクチン接種です。ワクチンはいくつかの種類がありますが、多くの場合、猫の風邪に対する免疫を獲得するためのものが含まれています。ワクチン接種の方法は年齢や生活環境などによって異なるので、かかりつけの獣医師にご相談ください。

また、感染症に負けないよう体力を維持することも重要です。栄養バランスの整った食事を摂取すること、清潔な住環境を整えることなど、日頃のちょっとした気遣いが愛猫の風邪予防にもつながります」

Q.ちなみに、こたつで寝ている猫が風邪をひきやすくなる可能性はあるでしょうか。

増田さん「猫自身がこたつに入り続けて風邪をひくというのは、あまり聞いたことがありません。

『風邪』の定義にもよりますが、そもそも感染症なので、感染するリスクがある場合、例えばウイルスにさらされる可能性が高い▽持病がある▽心身のストレスの影響で免疫力が低下している場合に体力が落ち、結果として風邪をひくリスクが高まりますが、こたつで寝ることそのものと風邪をひくということとは、関係がないからです」

(オトナンサー編集部)

1 2

増田国充(ますだ・くにみつ)

獣医師

北里大学卒業。愛知、静岡県内で勤務後、2007年にますだ動物クリニックを開院。一般診療のほか、専門診療科として鍼灸や漢方をはじめとした東洋医療を行っている。国際中獣医学院日本校事務局長兼中国本校認定講師、中国伝統獣医学国際培訓研究センター客員研究員、日本ペット中医学研究会学術委員、AHIOアニマルハーブボール国際協会顧問、専門学校ルネサンス・ペット・アカデミー非常勤講師。ますだ動物クリニック(http://www.masuda-ac.jp)。

コメント