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小室圭さんで話題の米ロースクール、「試験」の過酷さは並大抵ではない?

小室圭さんの留学で注目が集まる米ロースクール。入学よりも卒業が難しいとされる米国では、学生は必死に試験勉強をしますが、ロースクールの試験とはどのようなものでしょうか。

小室圭さん(2018年6月、時事)
小室圭さん(2018年6月、時事)

 小室圭さんが留学した米ニューヨークのフォーダム大学はイエズス会系の名門私立大学として知られています。一般的に、米国の大学は入学よりも卒業が難しいことで知られています。日々のハードな授業に加え、期末試験の勉強ともなると、誰もが必死になります。ロースクールの試験とは一体どのようなものなのでしょうか。

 今回は、ニューヨーク州弁護士のリッキー徳永(徳永怜一)さんに、米国ロースクールの試験について伺います。徳永さんは、日本の大学を卒業後、単身渡米し、ルイジアナ州ニューオリンズのTulane University Law School(LLM)に留学。ニューヨークに拠点を移して法律事務所で7年間勤務し、米国の現地企業や日系企業に対する法的助言や契約書などの作成を担当しました。現在は外資系IT企業に勤務しています。

人生を左右するのは成績? 単位取得は最低ライン

 一般的に、米国の大学では普段から膨大な宿題が出され、日常的にハードな勉強をしている印象があります。実際はどうなのでしょうか。

「しっかりとテスト対策をして臨まないと、落第点がつけられることもあります。特に、ロースクールはシビアで、基準点に達しないと悲惨な結果になります。ロースクールでは、試験にパスすることを最低ラインとして、プレッシャーの下、勉強しています。私がロースクールに留学していたときも、テスト勉強はプレッシャーとの戦いでした」

「新学期が始まる前に、どの教授が試験に厳しいとか、どの授業が単位を取りやすいかという会話をよくします。これは日本の大学でも見受けらますね。ただし、米ロースクールで最重要視されるのは、単位取得ではなく成績です。ロースクールを成績優秀者として卒業すると、就職活動に有利となり、大手の法律事務所から内定をもらいやすくなります。初任給にも良い条件が反映されるようになるわけです」

全員がライバルのロースクール生の実態

 米国の大学では、GPA(Grade Point Average)が重視されます。就活でGPAを聞かれることが多いからです。留学生などは、GPAによって奨学金の額まで決められてしまいます。徳永さんによると、米ロースクールでは、1年次の成績が最も重要とのことです。

「必修科目に関しては成績が相対評価です。一番良い成績であるAが上位何%、Bが何%、Cが何%というように分配されます。その結果、全員がどんなに優秀であっても最低成績のCがついてしまう人が出てきます。私も実際に、アメリカ人のJDロースクール生と共に必修科目を受講しました。学生同士、助け合って勉強することはもちろんですが、成績のことを考えると全員がライバルです」

「1年目はこのようなライバル意識が出ますが、2年目からは必修科目が少なくなり、学生自身で選択できる科目が多くなります。よって、それぞれが目指す進路によって受講する授業も異なります。成績評価も、試験を受けなくても論文提出で充足されるものや、教科書持ち込み可の試験もあります」

 ただし、楽な授業はないようです。何が大変なのでしょうか。

「論文は、何十ページも執筆するために大量の文献を読む必要があります。持ち込み可の試験でも、答えが教科書に載っているわけではなく、自分で論点を見つけ、論証を展開しなければなりません。論文は深掘りして、オリジナリティーを出しながら書くスキルが求められます」

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尾藤克之(びとう・かつゆき)

コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員

東京都出身。代議士秘書、大手コンサルティングファームにて、経営・事業開発支援、組織人事問題に関する業務に従事、IT系上場企業などの役員を経て現職。現在は障害者支援団体のアスカ王国(橋本久美子会長/橋本龍太郎首相夫人)をライフワークとしている。NHKや民放各社のテレビ出演や、経済誌などからの取材・掲載多数。著書も多く、近著に「3行で人を動かす文章術」(WAVE出版)がある。埼玉大学大学院経済学研究博士課程前期(経済学修士、経営学修士)。

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