“野菜成分入り菓子&ジュース”は野菜を食べたことになる? 管理栄養士に聞いて分かった“納得”の結果
“野菜成分入り”の菓子やジュースがありますが、それらで野菜の栄養は補充できるのでしょうか……。そんな疑問について、管理栄養士&上級食育アドバイザーに聞いてみました。

野菜が苦手な人や、野菜をとるのが面倒臭いと思っている人がいるかもしれません。また、子どもが野菜をなかなか食べてくれない時に「野菜成分入りのお菓子なら少しは栄養になるのでは?」と考えたことがある親もいるかもしれません。スーパーやコンビニなどでは、“野菜入り”をうたうスナックやクッキー、ジュースが多く並びます。そこで、このような菓子やジュースが本当に野菜の代わりになり得るのか、子どもにとって必要な野菜量などを交えて、管理栄養士で上級食育アドバイザーの板垣好恵さんに聞いてみました。
「野菜の代わり」ではなく…
Q.まず、子どもにとって一日に必要な野菜の量はどのくらいか教えてください。
板垣さん「学童期の子どもに必要な野菜の量は、目安として1日300グラム前後とされています。これは大人の350グラムよりやや少ない量で、体格や活動量によっても前後します。内訳としては、全体の3分の1程度を緑黄色野菜、残りを淡色野菜とするのが一般的な目安です。
緑黄色野菜は、ニンジン、ホウレンソウ、小松菜、ブロッコリーなどがあり、ビタミン類を多く含みます。一方、淡色野菜は、キャベツ、白菜、ダイコン、タマネギ、キュウリなどがあり、食物繊維を補いやすいのが特徴です。『毎日、何グラムを食べさせなければならない』と考えると親の負担が大きくなってしまいます。極端な不足が続かなければ、日によって食べられる量に差があっても問題ありません」
Q.では、野菜成分入りの菓子やジュースをとると、野菜を食べたことになるのでしょうか。
板垣さん「残念ながら、野菜成分入り菓子や野菜ジュースでは、野菜を食べたことにはなりません。野菜由来の成分を一部含むものの、食物繊維やビタミン量は限られるため、『野菜の代わり』ではなく、『野菜が不足した日の補助』と考えるのが適切です。
子どもに、野菜成分入り菓子を毎日与えると、甘味への嗜好(しこう)が強まり、野菜そのものを避ける原因になる可能性があります。市販の野菜ジュースも栄養補助にはなりますが、かむ経験や食物繊維が不足しやすく、糖分が多い商品もあるため、飲みすぎには注意が必要です。
一方で、野菜に親しむ入口として活用するのであれば、抵抗感を下げるきっかけになる点はメリットと言えるでしょう。頻度と位置づけを意識して取り入れることが大切です」
Q.野菜成分入り菓子を上手に活用する方法や、子どもが野菜を食べられるようになる工夫も教えてください。
板垣さん「野菜成分入り菓子を取り入れる場合は、外食で栄養バランスが乱れた日や、忙しくて野菜が少なかった日の補助として活用するのがおすすめです。
また、子どもには、子どもが『このお菓子を食べれば野菜を食べなくてもいい』と誤って認識しないよう、あくまで補助であることを伝えましょう。
野菜を食べられるようになるには、刻んでハンバーグやカレーに混ぜるといった工夫も有効ですが、基本は経験の積み重ねです。調理法や味付けを変えたり、ひと口サイズから取り入れたり、食べる量を自分で決めさせたりすることで、少しずつ野菜の味や食感に慣れていきますよ。野菜成分入り菓子は、その過程で無理をさせないための補助として活用するものと考え、上手に取り入れてみてください」
野菜成分入り菓子を食べても、野菜そのものの代わりにはなりません。野菜成分入り菓子は、あくまで「野菜が不足した日の補助」として活用するのが適切です。メリットとデメリットを踏まえた上で考える必要があります。また、子どもにとって大切なことは、子どもが少しずつ野菜の味や食感に慣れていく経験を積むことです。菓子はそのサポート役として、上手に取り入れてみるのはよいのかもしれません。
(オトナンサー編集部)




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