特別支援学校の「PTA役員」になった自閉症児の母 大変な日々が始まると思ったら…不安が杞憂に終わったワケ
強制ではなく「支え合い」のPTA

役員の仕事はもちろん楽とは言えませんでしたが、想像していたほど大変でもない、というのが正直なところです。それは「頑張ってやり切る」ことよりも、「無理のない範囲で助け合う」ことが大事にされていたからかもしれません。
例えば、私が仕事で忙しい時期に、担当していた作業がどうしても期限までに終わらない状況になったことがありました。そのときは会長が自ら、「よかったら、後は私がやっておいてもいいですか?」と引き受けてくださって、本当に助かりました。
このように役員同士、助け合って進めている「お互いさま」感があったから、「この日の作業、誰かお願いできますか」と会長から声が掛かると、すぐに何人も声を上げてくれたのです。そのため、雰囲気は非常に良かったです。「押し付け合い」のようなギスギスした空気はありません。
また、役員仲間とはグループLINEでつながっていて、役員の連絡だけでなく、日々の子育ての悩みや困り事も相談し合える場になっていました。「分かる、うちもそうだよ」と言ってもらえることが、どれだけ心強かったか。気付けば、いい意味での「ママ友」ができました。
そして、上の学年の保護者と関わる中で、自分の子どもより先を行く年齢の子の話を聞く機会も増えました。「中学部になると、こんな感じになるよ」「ここの療育は、障害が重い子でも受け入れてくれるよ」など、障害児育児のヒントになる話ばかりで、子育ての視野が広がりました。
特別支援学校に入学する予定のお子さんを持つ皆さんへ
これからお子さんが特別支援学校に入学されるご家庭の皆さんへ、せんえつながら、先に入学した子どもを持つ身としてお伝えしたいです。
「PTA、そんなに身構えなくても大丈夫です」
「できないときはできないって言っていい」
そんな風に思って、まずはのぞいてみてください。
誰かと比べなくてもいいのです。自分のペースで、できるときに、できることを、そんな関わり方が、ちゃんと許されているPTAもいっぱいあると思います。
無理をしないPTA、支え合うPTA。特別支援学校だからこそ育まれている優しさが、私自身をたくさん救ってくれました。
そして今、あのとき勇気を出して一歩を踏み出した自分と、優しさで迎えてくれた仲間たちに、心から「ありがとう」と伝えたいと思います。
(ライター、イラストレーター べっこうあめアマミ)
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