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次は何を出す? サザエさんの“じゃんけん”を分析した研究が「どう見ても論文」と話題に

テレビアニメ「サザエさん」のじゃんけんの出し手を、論理的に分析・研究した報告書が公開され、話題となっています。

サザエさんの「じゃんけん」の出し手を研究
サザエさんの「じゃんけん」の出し手を研究

 テレビアニメ「サザエさん」のじゃんけんの出し手を、論理的に分析・研究した報告書が、同人誌「サザエさんじゃんけん白書」としてネット上に無料で公開されました。

 1991年秋から約27年間分のじゃんけんの出し手に、どのような傾向があるか分析・研究したもので、SNS上では「探求心がすごい」「まねのできない根気と執着」「どう見ても大学の研究論文」などの声が上がっています。分析・研究した当事者に取材しました。

同じ出し手が3回連続で出ることは少ない

 報告書を公開したのは、ネット上のグループ「サザエさんじゃんけん研究所」の高木啓之さんです。「サザエさん」の次回予告で、じゃんけんが始まってほどない1991年11月10日放送回から、2018年8月5日放送回までの出し手を集計し、傾向を論理的に分析・研究しました。

 同研究所によると、出し手を累計で比べると、グーは436回、チョキは467回、パーは444回と、比率はほぼ変わらないように見えますが、任意の連続した3週分で見ると「放送時期によって特徴的な偏りがある」ことが判明。例えば最近は「同じ出し手が3回連続で出ることは少ない」「最も長期間出ていない出し手は出やすい」などの傾向があるとして、原因を「出し手を決める担当者の代替わりが影響しているのでは」と推測しています。

 また、1、4、7、10月の初回は、高い確率でチョキが出ること、「FNS27時間テレビ」内の特番で行われるじゃんけんでは、2003年と2008年、2017年を除いてチョキが出たこと、衆院選投票日の放送や、実写版が同じ日に連続して放送された日には全てチョキだったことなど、特定の条件による影響も指摘しています。

「サザエさん」のじゃんけんの出し手について、研究した高木さんに聞きました。

Q.「サザエさんじゃんけん研究所」設立の経緯は。

高木さん「1991年当時、『ASCII NET MSX』というパソコン通信サービスの掲示板にアニメ『サザエさん』のスレッドがあり、私も常連でした。じゃんけんが始まった時もそのことがスレッドで話題になり、常連10人ほどで『誰が最も高い勝率でサザエさんに勝てるか』を競争することにしました。この活動が『サザエさんじゃんけん研究所』のルーツです。

その後、私以外の参加者は次第に飽きて抜けていったため、現在は私一人だけが残っています」

Q.どのような方法で出し手を確認しているのですか。

高木さん「じゃんけんの放送は1991年10月20日から始まっていますが、確認は1991年11月10日放送回からです。できるだけリアルタイム視聴で確認していますが、それができない時のみ録画で確認しています」

Q.調査で思いがけない結果や面白い結果が出ましたか。

高木さん「ある程度データがたまると傾向が判明するため、安定して7~8割という高い勝率を出せるのですが、ある時点を境に急に勝率が低くなる現象があります。勝率低下の原因は傾向が変化したためなので、いったんリセットしてデータをため直して新しい傾向を調べる必要があります。このように『いつ、どのように傾向が変化したか』を勝率の高低で検出できるのが面白いところです」

Q.じゃんけんの出し手は誰がどのように決めているか、分かっているのですか。

高木さん「2003年にフジテレビの情報番組が『サザエさん』の制作に関わる制作会社のエイケンに取材し、アニメの編集者がじゃんけんの出し手を決めていることが分かりました。アニメの編集者とは、アニメの新規制作部分と使い回しの部分を構成通りの順番に連結して一本の動画にまとめる作業を行う人です。じゃんけん部分も使い回しなので、使い回し用の動画素材の中からグー、チョキ、パーの1つを決めていることになります」

Q.分析結果を冊子などにして配布しているのですか。

高木さん「はい。コミックマーケットなどの同人誌即売会で『サザエさんじゃんけん白書』を販売し、そこそこ売れています」

 なお、高木さんはサザエさんとのじゃんけん勝負で、570勝240敗324分(的中率50.2%、勝率70.3%)を記録しているそうです。

(報道チーム)

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