実は不眠改善に役立つ? 色彩のプロに聞いた「青色」の“効果”
日常生活で青色を取り入れるメリット、デメリットについて、専門家に聞きました。
青色の物を見ると、何となく気持ちが落ち着く人は多いと思います。実際に、青色は人にどのような効果をもたらすのでしょうか。日常生活で青色を取り入れるメリット、デメリットなどについて、色彩検定1級などの資格を持つ、山田優子さんに聞きました。
集中力向上に寄与
Q.「青色」は、人にどのような効果をもたらすのでしょうか。
山田さん「青は涙を連想させることから、悲しさや寂しさというイメージがあるかもしれません。しかし、実際は悲しみというよりも冷静さや集中力、落ち着き、癒やしなどの効果をもたらすことが分かっています。そのため、マイナスな感情に支配されているときこそ、多くの人が求める色でもあります。
また、興奮などによって上がった血圧や心拍数を下げる効果があるほか、不眠の改善にも効果があるという研究結果もあります」
Q.どのような場面で青色を取り入れると、効果が得られるのでしょうか。また、避けた方が良い場面はありますか。
山田さん「青色は安全色彩として取り入れられている色で、鎮静や集中力向上、心理状態の切り替えなどに効果があるといわれています。実際に『防犯灯』と呼ばれる、青色に光る街灯を設置することで、犯罪率が減少したという事例もあります。青というイメージから、涼しさや冷たさが必要となる夏などにも活躍するカラーですね。
ただ、消極的というマイナスのイメージを与える可能性があるため、気持ちを奮い立たせたいときや寒さを感じるとき、体調を崩しているときなどは、あまりお勧めできない色です」
Q.青色のパッケージを採用したスポーツ飲料や化粧品が多いと思いますが、消費者にどのような印象を与えるのでしょうか。
山田さん「青は水に例えられることも多いですが、人間の体の半分以上が水で構成されているのは有名だと思います。そこで、『水分補給』としての意味合いや『爽やかさ』のイメージを打ち出すために、メーカーがスポーツ飲料や清涼飲料水に青色を採用するケースが多いのだと思います。
また化粧品では、スキンケアなどの基礎化粧品のアイテムの多くが青色を採用しています。これも乾燥などを予防する『うるおい』『肌への水分補給』のイメージを思い起こさせることが理由ですね」
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爽やかさやみずみずしさなど、商品やイメージカラーとして多く用いられる青色。集中したいとき、ストレスなどから心を落ち着かせたいときにも最適な色なので、寝室のカーテンや寝具などに取り入れる人が多いのだそうです。色彩心理が気になる人は、ぜひ青色に注目してみてくださいね。
(オトナンサー編集部)
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