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ビジネス、葬式、結婚式…TPOに合わせたコーディネートのコツは? 色彩のプロに聞いてみた

ビジネスや葬式、結婚式などでは、どのような色の服を着るとよいのでしょうか。コーディネートのコツについて、専門家に聞きました。

場面に合った服をコーディネートするコツは?
場面に合った服をコーディネートするコツは?

 仕事で初対面の人に会うときや知人の結婚式に出席する際などに、どのような色の服を着ていくべきか悩んだことはありませんか。「第一印象は見た目で決まる」といわれているため、服は慎重に決めたいところです。場面に合った服を選ぶには、どうしたらよいのでしょうか。色彩検定1級などの資格を持つ、山田優子さんに聞きました。

葬式は「黒」が基本

Q.ビジネスでTPOに合わせたコーディネートをする際のコツについて、教えてください。

山田さん「ビジネスにおいては、まず自分が『相手にどのように見られたいか』というイメージを固めることが重要です。例えば、自分が『怖そうに見られる』『威圧感を与えたくない』という悩みがあるのに、パキッとした黒や赤などのインパクトのある色を取り入れてしまうと逆効果になってしまいます。その場合は、暖色系のカラーや優しく落ち着きのあるカラーを選ぶと、印象の強さを少し和らげることができます。

反対に内向的な性格が悩みで『もっとガツガツいきたい』というビジネスマンの方は、ダークスーツに赤のネクタイというコーディネートも良いのではないかと思います」

Q.葬式や結婚式では、どのような色の服を着るとよいのでしょうか。

山田さん「基本的に、お葬式は男女問わず黒でまとめるのが無難です。急な場合や通夜などの場合は、ダークスーツでも良いと思いますが、光沢のないお葬式向けのデザインのスーツが一着あると便利です。女性の場合は肌をあまり露出させない方が良いため、スカートの丈が重要です。膝が隠れる程度の丈だと安心でしょう。

結婚式はお祝いの気持ちを表現するスタイリングですから、主役を引き立てるという気持ちを忘れないようにしつつ、華やかさを取り入れても良いと思います。男性はダークカラーのスーツでも問題ありませんが、ネクタイや小物を白などの明るいカラーにすると、より華やかさが引き立ちます」

Q.デートの際には、どのような色の服がお勧めなのでしょうか。また、デートの際に着るのを避けた方がよい服の色はありますか。

山田さん「男女問わず、愛や恋愛をイメージさせる色として『赤』『ピンク』があります。赤はよりアグレッシブで、『前に出ていきたい』『行動を起こしたい』という気持ちを刺激してくれる色ですね。ピンクは女性を象徴する色でもあるほか、優しさや包容力を想起させる色でもあります。

反対に、あまりそぐわないカラーというのはグレーです。黒と白を混ぜた色なので、何となくぼんやりしていて、印象に残りにくいイメージがあります。黒やネイビーといった重めのカラーも、近寄りがたさや冷たさ、冷静さというのを感じさせる色のため、デートには少し不向きだと思います」

* * *

 第一印象は外見の要素が大きいとよくいわれますが、そうなるとTPOに合わせた服装のスタイリングも非常に重要になってきます。ビジネスや冠婚葬祭の場では、ある程度マナーとしてカラーが決められていますが、自分の印象をガラッと変えてみたいという人は、色彩の効果を利用してみてはいかがでしょうか。

(オトナンサー編集部)

【画像で丸わかり!】印象がこんなに違う! 「青」を取り入れた部屋と「暖色」を取り入れた部屋を見比べてみた

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山田優子(やまだ・ゆうこ)

色彩検定保有者

カラー・メイクの現役講師。プロを目指す学生、講師養成講座など、プロを育てる講師として20年の経歴を持つ。長い講師歴の中で、さまざまな診断法やスケールを扱い、各分野における適切なスケールの必要性を感じ、ファッションやメイク、顔タイプを検証。美容の現場ではカラーリスト、メイクアップアーティスト、アイリスト、ヘッドスパニストとして幅広い接客を経験。現在は東京モード学園カラー、あずさ第一高等学校 ヘアメイク学科の講師として活躍中。
その他保有資格は美容師免許・AFT色彩能力検定1級・JMA日本メイクアップ技術検定1級/1級認定。

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