勝負事やデートに不可欠? 「赤」を取り入れた方がよい場面は? 色彩のプロが解説
日常生活で赤色を取り入れた方がよい場面について、色彩の専門家に聞きました。
気分が落ち込んでいるときに赤い物を見ていると、何となくやる気が出てくると感じたことはありませんか。赤は人にどのような効果をもたらすのでしょうか。どのような場面で赤色の物を取り入れるとよいのでしょうか。色彩検定1級などの資格を持つ、山田優子さんに聞きました。
アクティブな印象を与える
Q.そもそも、「赤色」は人間にどのような効果をもたらすのでしょうか。
山田さん「赤は血や炎、生きる力を想起させる色であり、やる気や情熱、愛情をかき立て、憂鬱な感情を吹き飛ばす効果があるといわれています。そのため、重要な決断をするときや気持ちを高めたいときなどに有効な色ですね」
Q.日常生活で赤を取り入れるとよい場面、避けた方がよい場面について、それぞれ教えてください。
山田さん「例えばアイドルグループのセンターやヒーロー戦隊では、赤色の服を身に着けた人がリーダーであるケースが多いように、赤は頼りがいのある色といわれます。また、いわゆる『勝負服』などの『ここで絶対に決めたい!』というときに用いられる色でもあります。行動力やアドレナリンをもたらすカラーなので、デートなど積極的になりたいときにもお勧めです。
一方で、冷静にならなければいけないとき、理論的に物事を考えたいときなどは逆効果となってしまうこともあるため、場面によっては注意が必要です」
Q.チョコレート菓子のパッケージに赤が多いのはなぜでしょうか。
山田さん「赤色は『膨張』と『進出』の2つの特徴を持っています。つまり、大きく、前に出ているように見えるという効果があるんですね。これはパッケージのカラーとして採用したときに、陳列棚から見つけやすいという大きなメリットがあります。
また、チョコレートそのものの疲労回復のほか、やる気を起こす効果のイメージや購買意欲、食欲を駆り立てる色として採用されている側面もありますね。赤をはじめ、暖色系のカラーは食欲を湧かせる効果もあるため、食べ物のパッケージに頻繁に採用されています」
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アクティブさやパワーを感じさせる赤は、ここぞという場面で使いたくなるカラーです。一方で、とても強い特性を持つカラーなので、冷静になりたいときは避けた方がよいとのことです。場面に応じて使い分けると、より赤を取り入れるのが楽しくなりそうですね。
(オトナンサー編集部)
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