「錠剤」をかむとどうなる? 薬の正しい服用方法は? 薬剤師に聞く
錠剤の服用時にかんだ場合、どのようなことが起きる可能性があるのでしょうか。薬剤師に聞きました。
錠剤やカプセルなどの薬を服用する際は、水で飲み込むのが一般的です。もし錠剤を服用する際にかんだ場合、どのようなことが起きる可能性があるのでしょうか。また、服用時にかんでも問題ない薬はあるのでしょうか。薬剤師の真部眞澄さんに聞きました。
薬の効果が発揮されない可能性
Q.錠剤をかんだ場合、どのようなことが起きる可能性があるのでしょうか。
真部さん「皆さんもご存じだと思いますが、カプセルや粉末などさまざまな形状の薬がありますよね。これはその薬が最も効果が出るように設計されているためです。
基本的に、錠剤の正しい服用方法は、かまずにそのまま飲みこむことです。なぜかというと、胃酸で溶けないように外側をコーティングしている薬や、体の中で少しずつ溶けていくことで長時間効果を発揮する薬などがあるからです。
反対に、どうしても錠剤が大きくなってしまう場合のほか、高齢者やお子さんが服用しやすくなるよう、かみながら飲み込むことが推奨されている薬もあります」
Q.かんでも問題ない薬を見分ける方法はありますか。
真部さん「かみくだくことが推奨されている薬は、『チュアブル』と表記されていると思います。『かみくだくもの』という意味ですね。
チュアブル錠は水がなくても服用できるため、酔い止め薬や胃腸薬などすぐに症状を抑えたい薬のほか、腎臓病など水分の摂取制限がある患者さんの薬に用いられているケースがあります」
Q.薬の服用時に意識すべきことはありますか。
真部さん「チュアブル錠のように『水がなくてもOK』という種類の薬もありますが、基本的には水で流し込んでいただくことで効果を発揮する薬が多いです。そのため、薬を服用するときはコップ1杯程度の水を用意していただきたいですね。
また、服用方法というと、薬を飲むタイミングや飲む方法を意識しがちですが、薬の中には『服用後30分は横にならない』『飲食は避ける』といった服用後の過ごし方に留意する必要があるものも存在します。
そのため、単純に飲み方に気を付ければ良いのではなく、服用する前後の行動についても注意を向けていただくとより安心ですね」
薬は、服用方法をしっかり守らないと効果を十分に発揮できないことがあります。もし飲み方に不安があれば、かかりつけの薬剤師に相談してみましょう。
(オトナンサー編集部)
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