日本酒にハマり始めた女性を描く漫画 「20歳の自分を思い出した」と共感の声、作者に聞く
日本酒にハマり始めた女性を描いた漫画が話題に。居酒屋で日本酒を味わう女性ですが、店員の男性に感想を聞かれると、どう表現したらよいか分からず…。

日本酒にハマり始めた女性を描いた漫画が話題となっています。居酒屋で日本酒を味わう女性ですが、店員の男性に感想を聞かれると、どう表現したらよいか分からず悩みます。その後も違う種類の日本酒を味わいますが…という内容で、SNS上では「おいしく飲めればそれでよい」「30年以上飲んでいるがいまだに分からない」「20歳の自分を思い出した」などの声が上がっています。漫画の作者に話を聞きました。
「飲み方の敷居」に戸惑う女性を描く
この漫画を描いたのは、漫画家のポンさん(ペンネーム)。もともと、働きながら漫画を描いていましたが、2013年から専業で活動しています。
Q.いつから漫画を描き始めましたか。
ポンさん「9年ほど前から描き始めました。某動画サイトで創作漫画の映像を見たことがきっかけで、自分でも漫画を描いてみたくなりました」
Q.なぜこの漫画を描いたのでしょうか。
ポンさん「たまたまネタ帳を見返した時に『日本酒ネタ』と書かれたページを見つけたのがきっかけです。以前から、このネタで描きたいと考えメモしたものでした。まずは1ページ目の4コマを描きましたが、どうせツイッターで発表するならもう少しやろうということで、その後3ページを描きました。制作時間は1時間弱です。SNSでこれほど拡散されるとは思っていなかったので、もう少し絵を描き込めばよかったと思っています。
以前、とある店に行った際に『日本酒を飲むならお刺身を食べないと』と店員に勧められました。もちろん、店員に悪気はなかったと思いますが、魚介類が嫌いな友人がいたので少し引っかかりました。ブームで日本酒そのものの敷居が下がる一方、『飲み方の敷居』は全然下がっていないなと。漫画では『日本酒の界隈で、微妙に身の振り方に迷っている感じ』を表現しました」
Q.日本酒はお好きですか。
ポンさん「普段から飲みますし、好きです。このお酒が一番というものはなく、行く先々でなるべく飲んだことのない日本酒を試しています。特に印象に残っている日本酒は、油長酒造の『ALPHA 風の森 TYPE1』です。去年、京都で飲んでおいしかったです」
Q.読者からはどのような意見が寄せられていますか。
ポンさん「さまざまな意見がありましたが、『わかる』『私もこれ』という意見が多く、みんな似たようなことを考えていたのだと思いました。『好きなように飲み、好きなつまみを食べればよい』という意見のほか、『いくらなんでも日本酒にポテチはない』という正反対の意見も頂きました。私は、好きなお酒で好きな物を食べて幸せならそれでいいと考えているので、もっと気楽に日本酒が飲める環境ができるといいなと思います」
Q.今後の目標は。
ポンさん「『広く、浅く』をモットーに漫画を描いていきたいです。今回の漫画も『日本酒の知識がまだ浅い人』という素人視点で描いた結果、多くの人の共感を得られたわけですし。広く、さまざまな界隈の一部を『浅いなりの視点』で描けたらいいなと思います。漫画を描く上で知識はあったに越したことはないでしょうが、知りたてで分かっていない手探りの様子を描くというのも、それはそれで楽しいと思います」
(報道チーム)
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