坂口健太郎主演「シグナル」好発進で高まる期待感
韓国ドラマを原作として制作され、坂口健太郎さんが主演する関西テレビ・フジテレビ系連続ドラマ「シグナル 長期未解決事件捜査班」が好発進。その魅力は何でしょうか。

坂口健太郎さん主演の関西テレビ・フジテレビ系連続ドラマ「シグナル 長期未解決事件捜査班」(毎週火曜 後9:00)初回が4月10日に放送され、平均視聴率は関東が9.7%、関西が12.9%と好発進しました。
韓国で、2016年の最高傑作と言われたドラマを原作として制作された同作。「韓国版」を見ていない大多数の方はもちろん、筆者のように、もともと韓国版が好きだった韓国ドラマファンにとっても、初回は楽しめたのではないでしょうか。
韓国ドラマを原作として制作されたドラマは、ここ最近、期待しつつも一話と持たずに見るのを断念しており、今回の「シグナル」もオリジナルには到底及ばないだろうと視聴したのですが、予想は見事に裏切られ、始まってすぐに引き込まれてしまいました。
ストーリーがオリジナルにかなり忠実で、短い放送時間(韓国版は1話=65分程度)というハンディーを補うかのように、色合いや風合いなど画面トーンの落ち着きが徹底しており、淡々とした流れの中でも「ドキドキ」「恐怖」をあおるような見事な演出と強弱、ストーリーのスピード感もあって、飽きることなく見終えました。
また、警察プロファイラー役を務める坂口健太郎さんですが、韓国の演技派で、まさに今が旬の俳優イ・ジェフンさんを引き継ぐということで「少しハードルが高いのでは」という思いもありましたが、こちらも見事に裏切られました。
坂口さん演じる主人公・三枝健人は、イ・ジェフンさん演じるパク・ヘヨンに髪型や服装だけでなく、演技までもが重なります。もちろん、連続ドラマ初主演ということと韓国版が高評価であることから、気合いの入りようは容易に想像できます。そこに、坂口さんの熱心な研究の様子も垣間見えて好感が持てます。
そして、忘れてはいけないのがゲスト出演の長谷川京子さんの存在です。残忍な殺人犯で、自己顕示欲の強い女性を演じていますが、そのインパクトの強さが際立っています。次回以降のゲストもドラマを盛り上げていってほしいと思います。
もちろん、まだ1話放送されたのみで、オリジナルの「全16話・1話65分程度」を「10話前後・CM込み54分」に収めるとどうなるのか、過去の未解決事件をテーマに、謎が徐々に解き明かされ、最後にいろいろなヒントや伏線が一気につながるストーリーがどのようにローカライズされていくのか、見えない部分もあります。
しかし、オリジナルを知らない人はもちろん、オリジナルを見ている方も、オリジナルを知っているからこそ楽しめる点も多いのは確かです。今後の展開に期待しています。
(美容コンサルタント・韓方薬膳料理専門家 余慶尚美)
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