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清水尋也「ミスミソウ」で見せる新境地 単なる暴力でない“もう一つの”暴力

まだまだ自分に満足できない

Q.相場も主人公の春花同様、学校ではよそ者として扱われています。相場はそれを受け入れているような節がありますが、もしも相場と同じ状況に置かれたらどうしますか。

清水「シンプルに悲しいと思いますが、どうこうしようとしたところでよそ者という事実は変わらないと思います。耐えていくというか、何事もなく気にしないで生きます」

Q.相場と似ているところはありますか。

清水「前髪が長いところでしょうか。共感できる部分は…ありません(笑)」

Q.登場人物で共感できるキャラはいますか。

清水「久賀秀利くらいですね。久賀は、小黒妙子が好きな平凡な子なのでかわいらしいなと。強がってはいるけど強くなく、それも本人は自覚しているし。最期のシーンは弱さが出ています。ミスミソウの登場人物の中で一番シンプルな愛情が久賀かなと思います。あそこで変化球的に、純粋でかわいらしい恋愛を見られました」

Q.山田杏奈さんの印象をお願いします。

清水「彼女が1個年下なんですよね。まじめで、監督の言うことや求めていることを一生懸命に吸収しようとする姿勢が見えました。僕と話していても話を聞いてくれるし、繊細で、はかなさじゃないけど、野咲春花みたいにきれいで美しいけど指で触ると壊れそうで、清潔で春花にハマリ役だと思いました。それは彼女の性格や雰囲気、ビジュアルでもあり、完成したものを実際に見てもよかったなと思いました」

Q.内藤瑛亮監督から何か特別な要望はありましたか。

清水「リハーサルみたいなものをやらせてもらって、その時に個別指導はありましたが特別なものはありませんでした。メインキャストの中では演技経験があったので『よろしく』と言われたような気がします。最年長でもあったので、プレッシャーも感じました。僕はまとめられる器じゃないと自覚していますが、何かあった時は手を差し伸べようと思っていました。自分から『こうした方がいいよ』みたいなことはしませんが、助けを求められたら、その子のためになるレスポンスを返せるようにと思っていました。俺が引っ張るぜっていう感じではなかったのですが、皆で頑張ろうという雰囲気でした」

Q.今回、最大の挑戦はどんなことでしたか。

清水「他人に対する過度な暴力描写は初めてでした。殺傷的なものが100じゃないですか。振り切ってるから生々しさはあまり感じません。刺してしまえば終わりみたいなところがあり、銃も撃てば、それでメーターが0から100に振り切ってしまうので。それとは違い、わずかに希望を与えてしがみつかせようとする暴力、生々しい暴力みたいなものは初めてで、単なる暴力になってはいけないと思ったし、初めてのことだったので挑戦的な意識はありました」

Q.お気に入りのシーンはどこですか。

清水「春花と妙子のバス停のシーンはすごくいいなと思いました。あと春花と妙子の回想シーンが好きです。その二人のシーンで相場が話しかけて邪魔しちゃうんですけど(笑)僕を抜いた二人のシーンが好きです。すごく素敵だなと思います。あの二人の関係性は核になっているので。撮影の時も特別レッスンをしていました」

Q.映画を楽しみにしている方々や清水さんのファンの方にメッセージをお願いします。

清水「重い映画でトラウマ映画なのですが、すごく美しいものになっています。雪というのが視覚的に大きな影響をもたらしている、というのがわかりました。血液が飛び散って人が暴力を振るってるけど、すごくきれいな作品です。みんな不器用でうまく表現できずゆがんでしまった愛情みたいなものを感じ取ってもらえればと思います。トラウマといいつつ、感動できる作品だと思うので、今年一番のトラウマにしてもらえればと思います。清水尋也としてはまだまだ自分に満足していないので、経験を積んで良い作品を作っていけるように取り組んでいくだけです。今後も見守っていただければと思います」

 映画「ミスミソウ」は4月7日から全国公開。

■スタイリスト
服部昌孝

■ヘアメイク
須賀元子

(エンタメチーム)

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