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人と接するのが苦手な自閉症の息子 妹との「きょうだいげんか」で見えた成長の証し

コミュニケーションのつながらない部分を補う

 今、3歳と7歳になった2人は、一緒にいるとほぼ毎日けんかをしています。理由は今も、ほとんどがおもちゃの取り合いです。

 あまりにけんかが頻発するので、筆者ももう「成長したな」と感慨に浸ることはなく、正直なところ、うんざりしてしまうことも多いです。でも、息子だけでなく、家では主張が激しい娘も、外ではそんなに主張するタイプではなく、おとなしいという話も聞きました。

 もしそうであるならば、息子にとっても娘にとっても、お互いが最も心を許せて気持ちをさらけ出せる、「けんかするほど仲がいい」関係なのかもしれないとも思いました。

 ただし、息子は言葉を話せませんし、娘もまだ3歳で、息子の気持ちをくみ取れるほど大人ではありません。

 2人だけでは解決に向けた交渉ができず、お互いに手や足が出るけんかになりがちです。多くの場合、娘が筆者に報告に来るか、娘の怒り声で筆者がけんかに気付きますが、できる限りすぐに間に入るようにしたいと思っています。その際、言葉を話せる娘の言い分を一方的に信じるだけではなく、息子がなぜ怒ったのかも、代弁して娘に伝えるように心掛けています。

 筆者もまだまだ未熟な母親ゆえに、どう解決につなげていったらいいのか分からないことも多いですし、余裕がなくて、丁寧に対応できないことも多いです。 それでも、まだまだ娘と息子は2人だけで問題を解決できる段階にないので、手が出た場合は叱り、2人の安全を確保しながら、仲裁に入ります。

 この先、2人の関係性がどのようなものになっていくか分かりませんが、2人のコミュニケーションのつながらない部分を補いながら、けんかも含めたきょうだいの関わりを見守っていきたいと思っています。

(ライター、イラストレーター べっこうあめアマミ)

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べっこうあめアマミ(べっこうあめあまみ)

ライター、イラストレーター

知的障害を伴う自閉症の息子と「きょうだい児」の娘を育てながら、ライター、電子書籍作家として活動。「ママがしんどくて無理をして、子どもが幸せになれるわけがない」という信念のもと、「障害のある子ども」ではなく「障害児のママ」に軸足をおいた発信をツイッター(https://twitter.com/ariorihaberi_im)などの各種SNSで続けている。障害児育児をテーマにした複数の電子書籍を出版し、Amazonランキング1位を獲得するなど多くの障害児家族に読まれている(https://www.amazon.co.jp/dp/B09BRGSY7M/)。「べっこうあめアマミ」というペンネームは、障害という重くなりがちなテーマについて、多くの人に気軽に触れてもらいたいと願い、夫と相談して、あえて軽めの言葉を選んで付けた。

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