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なぜ「受け」じゃない? 「お茶請け」の意味と歴史を聞いてみた

お茶と一緒に楽しむお菓子などを「お茶請け」といいますが、その目的や歴史とは一体、どのようなものでしょうか。専門家に聞くと、興味深い事実に辿り着きました。

お茶請けの目的や歴史とは

 お茶と一緒に出されるお菓子などを「お茶請け」といいます。この、お茶請けにはどのような目的や歴史があり、また日本茶以外でも、お茶請けという言葉を使用できるのでしょうか。和文化研究家で、日本礼法教授の齊木由香さんに聞きました。

「請ける」には「支える」の意味

 まず、お茶請けの表記が「受け」ではなく、「請け」である理由は何でしょうか。

 齊木さんによると、「請ける」は「受ける」と同義語ですが、「支える」という意味もあります。そこから意味が転じ、「お茶を引き立てる」という意味合いで、「お茶請け」が使用されるようになりました。

 お茶請けは、お茶を楽しむために欠かせないものとされます。茶道においても、お茶の味を引き立たせるお菓子を用意することは、お客さまをもてなす側の大切な気遣いです。「お茶を頂く際には、ちょっとした気配りとして、お茶請けも一緒に楽しみたいですね」(齊木さん)。

 お茶請けには、胃の負担を和らげる“実際的な”効果もあります。お茶に含まれるカテキンやカフェインなどの成分は、空腹時に飲むと胃を刺激しますが、お茶請けを先に食べることで、刺激を和らげる効果を期待できるのです。

「空腹でコーヒーを飲む時に、ミルクや砂糖を入れたほうがよいのと同じです。お茶請けは先人が生んだ『生活の知恵』なのです」

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齊木由香(さいき・ゆか)

日本礼法教授、和文化研究家、着付師

旧酒蔵家出身で、幼少期から「新年のあいさつ」などの年間行事で和装を着用し、着物に親しむ。大妻女子大学で着物を生地から製作するなど、日本文化における衣食住について研究。2002年に芸能プロダクションによる約4000人のオーディションを勝ち抜き、テレビドラマやCM、映画などに多数出演。ドラマで和装を着用した経験を生かし“魅せる着物”を提案する。保有資格は「民族衣装文化普及協会認定着物着付師範」「日本礼法教授」「食生活アドバイザー」「秘書検定1級」「英語検定2級」など。オフィシャルブログ(http://ameblo.jp/yukasaiki)。