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違いは形だけ? 「ホールトマト」と「カットトマト」は何が違うのか、使い分け方は?

スーパーマーケットでトマトの缶詰を探すと、「ホールトマト」と表記された商品、「カットトマト」と書かれた商品の2種類が並んでいます。どんな違いがあるのでしょうか。

ホールトマト(右)とカットトマトの違いとは?
ホールトマト(右)とカットトマトの違いとは?

 パスタやスープ、ソースなど、トマトベースの料理を作るときに便利な「トマト缶」。スーパーマーケットなどの売り場では「ホールトマト」と表記した商品と、「カットトマト」と書いた商品が並んでいるのをよく見かけますが、2種類の違いや使い分けに悩む人も多いようです。

 ネット上では「違いは形だけじゃないの?」「切る手間が省けるからカットトマトばかり使います」「料理ごとに使い分けた方がいいのかな」など、さまざまな声が上がっています。トマト缶にまつわる疑問について、料理研究家で管理栄養士の関口絢子さんに聞きました。

ホールトマトは煮込み料理向き

Q.「ホールトマト」「カットトマト」はそれぞれ、どのような特徴を持つトマト缶でしょうか。

関口さん「トマトの水煮缶に使用するトマトは『調理用トマト』で、濃縮された強いうま味が特徴です。

ホール缶のトマトは、細長い『サンマルツァーノ種』を使っています。一度加熱して皮を取り除き、ジュースと一緒に丸ごと充填(じゅうてん)したものです。中の種に酸味があるため、うま味と酸味の調和が取れたベースとなります。煮崩れしやすく、煮込み料理向きのトマトです。

一方、カット缶で使用するトマトは、ラウンド形の『ロマーノ種』のものが多いです。こちらは実がしっかりしており、煮崩れしにくいトマトです。加熱後に皮を取ってカットし、若干種も除かれているので、その分酸味が少なくあっさりした味わいです」

Q.なぜ、トマト缶には「ホール」「カット」の2種類があるのでしょうか。

関口さん「トマトの種類によって、煮崩れしやすいものは丸ごとホール缶に、実がしっかりしていて煮崩れしにくいものはカット缶に加工することで、用途や好みで使い分けができるよう、2種類に分けられていると考えられます」

Q.ホールトマト、カットトマトはそれぞれどのような料理に適していますか。

関口さん「ホールトマトはそのまま鍋に入れ、木べらなどでつぶしながら使うため、トマトの塊の大きさが調節できます。また、煮崩れしやすいため、ソース状になりやすいのが特徴です。煮込み料理などトマトをベースにするときや、トマトソースなどで均等にピューレ状にしたい場合は、ホール缶を使いましょう。

一方のカットトマトは、始めから均等な大きさになっているので使い勝手がよく、トマトのゴロゴロとした食感を残した仕上がりが楽しめます。スープやラタトゥイユのような食感や野菜感を追求する料理にお勧めです」

Q.調理時、ホールとカットのどちらを使うべきか悩んだとき、判断に役立つポイントはありますか。

関口さん「基本的には、ホールもカットもどんな料理でも万能ですので、どちらで作っても大きな差異はありません。カット缶は、少量ずつ使う場合や正確な分量を取り出したいときに分割しやすく、つぶす手間もないので便利です。仕上がりもそれほど大きく違うわけではないので、使い分けてもよいですし、どちらか好きな方を見つけてもよいでしょう」

(オトナンサー編集部)

関口絢子(せきぐち・あやこ)

料理研究家・管理栄養士・インナービューティースペシャリスト

米国栄養カウンセラー、ヘルスケアプランナー。企業やウェブサイトなどの各種メディアで、レシピやコラム、企画提案などを行う。斬新なアイデアやニーズを捉えた企画が人気を博し、CM用のフードコーディネートやフードスタイリング、商業施設のフードプロデュースなど多岐にわたり活動。「毎日続けられること」をモットーに簡単・おいしい・おしゃれ、かつ美容と健康に直結したレシピを発信。自らの体調不良を食で克服した経験から執筆した著書「キレイになる!フェロモンレシピ」で「食から始めるアンチエイジング」をテーマに、女性が一生輝き続けるための食事法を紹介。セミナーや女性誌の特集で人気を集めている。オフィシャルブログ(http://ameblo.jp/ayako-sekiguchi/)。

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