【サッカーW杯】レッドカードなのに次戦出場…アメリカ選手への「執行猶予」に世界中で批判殺到「FIFAは腐っている」
子どもがまねをしても許されるか
もう1つ、フェアプレーを考えるときの試金石があります。それは2010年の南アフリカ大会・準々決勝、ウルグアイ対ガーナ戦です。
この試合でガーナのドミニク・アディヤ選手が、無人のゴールへ決定的なヘディングシュートを放ちました。決まればガーナの劇的勝利という場面で、ゴールライン上のルイス・スアレス選手が、まるでゴールキーパーのように両手でボールを弾き出しました。意図的なハンドです。
スアレスには即レッドカード、ガーナにはPK。ルールは厳格に適用されました。しかし、退場を覚悟の上で、ゴールキーパー以外のプレーヤーが手でシュートを止めるという、この“賢い反則”を、世界中のサッカー少年少女がまねしたら、サッカーはどうなるでしょうか。この試合でルールは守られましたが、フェアプレーの精神は守られたのでしょうか。
同じ問いを、「執行猶予」にも向けなければなりません。「有力者が働きかければ、退場処分も猶予される」。それを子どもたちが学んでしまったとき、僕らは何を失うのでしょう。
フェアプレーは二度と口にできなくなる
バログン選手の執行猶予を、「特別な一度きりの例外」で終わらせられるなら、まだいいでしょう。
しかし、これが判例として積み上がり、そこに政治力が公然と関わるようになれば、話は変わります。ワールドカップは、実力ではなく、力関係で決まる大会になります。そのとき、FIFAは、二度と「フェアプレー」という言葉を、口にできなくなるでしょう。
フェアプレーは、死ぬ。そうならないことを、心から願っています。
(オトナンサー編集部)









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