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気付かないことも多い「発達障害グレーゾーン」とは? 周囲はどのように接するべき?

グレーゾーン認識は生活にプラス

Q.自分がグレーゾーンだと分かった方が、その後の生活にプラスになりますか。

吉野さん「大人の場合、自分がグレーゾーンだと分かった方がその後の生活にプラスになります。職場などで自分で気を付けて対策を立てられるからです。もし分かっていなければ、失敗が続いたり、周りの人との関係が悪化しやすくなったりします。

子どもの場合は、まずは本人には知らせずに、周囲がうまく対応して発達を進ませる支援をした方がうまくいきます。本人が自分の得意と不得意をよく認識し、自分で対策を立てられるようになったら伝えることを考えます。多くの場合は思春期以降の安定した時期です」

Q.なぜ、思春期前はいけないのですか。

吉野さん「予想以上に本人が自信を失う場合があるからです。自己評価が低下すると、本来はできることもやらなくなってしまうので、逆効果になる場合があります」

Q.大人が、自身がグレーゾーンだと分かった後、日常生活で気を付けるべきことは。

吉野さん「自分の不得意な面をどのようにカバーするか対策を立てます。同時に、得意なところは何かをよく知っておくこともお勧めします。苦手なことを、得意なことでカバーすることが一番の対策になるからです。

どうしても『できない』ところに目が向きがちですが、無用に落ち込むだけなので、『いかに得意を生かすか』と考えることがポイントです。人との違いに自分の強みがあると考えることで活躍している人もいます」

Q.職場の同僚などに、グレーゾーンであることを伝えることは有効ですか。

吉野さん「直属の上司など、理解してもらえそうな人には伝えてもよいと思います。職場の雰囲気にもよりますが、皆に伝える必要はありません。直属の上司には、難しいところをカバーしてもらう、あるいは考慮してもらうようにお願いすればよいのではないでしょうか。

ただ『できません』と伝えるより、『ここまでは自分でやりますが、ここから先は自分一人では難しいので、ダブルチェックをお願いしたい』など、具体的に何を手伝ってほしいのか伝えると相手の協力を引き出しやすいです」

Q.グレーゾーンの人が、職場でそうであることを言いにくい現実もあります。

吉野さん「言ったことで部署を異動させられるのではないか、やりたい仕事ができないのではないかという不安があるからだと思います。グレーゾーンの実情を知らない人が多いので言っても理解されないところがあり、言いにくいのではないでしょうか。

本当は、正直に言えて周囲がフォローできる体制を構築できるのが理想です。日本の社会では、まだ、そのような土壌ができていません。隣の席の人がグレーゾーンかもしれないし、自分もグレーゾーンかもしれないと、正しく理解する人が増えることが第一歩です」

Q.グレーゾーンの人が身近にいると思ったとき、周囲の人はどう対応したらよいですか。

吉野さん「グレーゾーンの人にも当然『得意なこと』があります。当たり前のことでも、『できていること』を肯定的に伝えてあげてください。グレーゾーンの人に対しては、不得意な『できていないこと』を指摘しがちですが、それを言われれば言われるほど自信をなくし、『どうすればいいのか分からない』という悪循環に陥ります。

発達障害やグレーゾーンの人は、何がOKで何がNGなのか、暗黙の共通認識をもつことが難しいです。できていることに対する声かけをすれば、『これでいいのか!』という気付きにつながり、本人が主体的に仕事に取り組む環境が整います。

また、本人が得意なことを生かせる仕事に率先して取り組んでもらうこともよいと思います。例えば、単調作業や、今までにない発想や言葉の表現など、普通の人が苦手とすることが得意な人もいるので補い合える関係になります」

(オトナンサー編集部)

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コメント

1件のコメント

  1. 世間的認知度が低いこともg店員の一つと考えられるが、自分も塾講師の体験談があり、「発達障害」と言っても十人十色の場合が多く見受けられるので、先ずは保護者の方々はマイナスに取らないで自分んお子供の場合は「充分な天才の可能性」があると前向きに取られたらいかがでしょうか。また、講師、教師の方々は保護者の方に文句を言われようが、最初に指摘をする義務があるように思われます。