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「虐待」「かわいそう」の声…犬の“外飼い”は時代遅れ? 愛犬の“健康”守るために必要な取り組みとは【獣医師が解説】

犬にとって、室内飼いと室外飼い(外飼い)のどちらが最適なのでしょうか。獣医師に聞きました。

犬は室内飼いと外飼い、どちらの方が最適?(画像はイメージ)
犬は室内飼いと外飼い、どちらの方が最適?(画像はイメージ)

 従来は「犬は外で飼うもの」という考えが一般的でしたが、近年は気候や住宅事情など、犬を取り巻く環境が大きく変化し、室内で犬を飼う人が増えているようです。SNS上では犬の外飼いについて、「かわいそう」「虐待」などの声が上がっています。

 犬の健康を考えたとき、室内飼いと室外飼い(外飼い)のどちらが最適なのでしょうか。それぞれのメリットや、室内飼いの際に飼い主が守るべきポイントなどについて、獣医師の椿直哉さんに聞きました。

室内飼いを推奨

Q.以前は外で犬を飼う人が多い印象でしたが、最近は犬を室内で飼う人が増えています。犬の健康を考えたときに、犬は室内飼いと室外飼い、どちらの方がメリットがあるのでしょうか。

椿さん「確かに、一昔前までは『犬は外で飼うもの』という意識が当たり前でした。今でも田舎では家の軒下で飼っているケースもありますね。ただ、最近ではライフスタイルの変化もあり、犬は室内で暮らしていることが多いです。

さらに、現在の獣医療としては、室内飼いを推奨しています。理由は大きく2つあり、1つは環境によるストレスが少ないからです。屋外は夏の熱中症の危険がありますし、冬の寒さ、あと最近は台風や大雨などのリスクもあります。屋外特有の音も含め、家の中の方が環境のストレスが少ないです。

もう1つは、屋内であれば、食事を取ったか、排せつがあったかなど、体調の変化に気付きやすいからです。実際に、屋外で飼われている犬の体調変化に、飼い主が1~2週間ほど気付かなかったケースなどもありました」

Q.犬を室内飼いする際の注意点や起きやすい事故について、教えてください。どのようにしつけたらよいのでしょうか。

椿さん「いろんな飼い方があると思いますが、理想は『クレート』を置いて、普段はそこで寝付くようなしつけをするとよいですね。クレートとは外出時に犬を持ち運びできる、キャリーバッグのようなものです。日頃から寝る場所に定めることで、災害など有事の際にも大人しく入ってくれるようになります。

また、実際には犬用のベッド、トイレを置いて、犬を自由にさせているケースも多いですが、クレートに限らずケージを設置して、犬がいる場所を固定しておけば、留守番させる際の誤食や電気コードをかじるといった事故も防げるので安心です」

Q.もし犬を室外飼いする際、どのような点に注意が必要なのでしょうか。

椿さん「原則、室外飼いを推奨しないことを前提にお話しすると、一番大切なのは、体温コントロールをしやすい環境づくりです。例えば、『朝晩冷え込むときには玄関に入れてあげる』『夏の暑いときにはエアコンの効いた部屋に避難させてあげる』といった具合です。

また、最近はクマの被害に遭う犬も出ています。『番犬』として屋外で飼っている家もあると思いますが、そうした面からも室外飼いは推奨いたしません」

* * *

 かつては一般的だった犬の屋外飼育ですが、犬の健康と安全での観点で、現在は家の中で飼うことが推奨されているといいます。もしどうしても屋外で犬を飼いたい場合は、犬の体調を小まめにチェックしてあげましょう。

(オトナンサー編集部)

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椿直哉(つばき・なおや)

獣医師

2004年に獣医師免許を取得し、北里大学を卒業。企業動物病院の院長や、センター病院の立ち上げ・運営を経験し、17年にMBAを取得した。21年に独立してPEACE Labを設立し、現在に至る。目標は、ペット業界を「人とペットの暮らしを全力で応援できる場所」にすること。保護猫10匹と暮らしているが、実は猫アレルギー。

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