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図書館で借りた本を記録できる“読書の通帳”が話題に、子どもの意欲向上にも一役

公立図書館を中心に、本の貸し出しデータの印字サービスが話題となっています。どのようなメリットがあるのでしょうか。

本の価格も記載可能な「読書の記録」(大分県杵築市立図書館提供)
本の価格も記載可能な「読書の記録」(大分県杵築市立図書館提供)

 近年、公立図書館を中心に「読書通帳」などと呼ばれる、本の貸し出しデータの印字サービスが導入され、話題となっています。各図書館のシステムと連携した機器に、図書館指定の手帳を通すだけで印字され、手軽に自分の「読書記録」を作ることができると利用者に好評のようです。SNS上では「通帳欲しい」「面白い」「住んでいる地域でもやってほしい」などの意見が上がっています。

 サービスを導入した図書館や、国内で最初に事業を手掛けた企業に聞きました。

本の価格も印字して、税金の使い道を「可視化」

 大分県の杵築市立図書館は、希望者に「読書の記録」と名付けた通帳型の手帳を配布しています。利用者が借りた本の履歴を残せるサービスを昨年3月に始めました。図書館に設置した端末で、利用者が手帳に履歴を印字する仕組みです。

「読書の記録」は見開きで14ページあり、336冊まで印字可能です。本のタイトル、著者のほか価格も印字。発行手数料は中学生までは無料、高校生以上は100円です。1月10日時点で807冊を配布しています。

 同館の担当者に話を聞きました。

Q.なぜ、読書履歴の印字サービスを開始したのですか。

担当者「当館は高齢者の利用も多く、『以前読んだ本のタイトルを忘れたので知りたい』といった問い合わせが多く寄せられていたからです。2004年から手書きタイプの手帳を配っていましたが、記録に手間がかかるからなのか、ほとんど利用されていませんでした。印字式の手帳導入により、読書の促進につなげられるのでは、と期待したのも理由の一つです。なお、当館では富士通様のサービスを利用しております」

Q.本の値段も印字されるのはなぜでしょうか。

担当者「市民の皆さんに、自ら納めた税金の使い道を確認していただけると考えたためです」

Q.サービスについて、どのような意見が寄せられていますか。

担当者「『以前読んだ本が見つかった』といった意見を多く頂きます。また、子どもを持つ保護者からは『子どもが記帳を楽しんでいた』『本の冊数が増えていくのが楽しいようだ』といったお話を聞きます」

Q.個人情報の特定につながる可能性について、不安はありませんでしたか。

担当者「手帳の受け取り後については、各個人で管理・記録していただくことにしています。中学生までの子どもが手帳を発行する場合には、必ず保護者の署名を提出させるルールも定めました」

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