「素早く動かす」→実はダメだった!? 掃除のプロに聞いて分かった「正しい掃除機がけ」の方法
毎日活躍する「掃除機」ですが、正しい使い方を意識している人は少ないかもしれません。掃除のプロが、掃除の効率をアップさせる「掃除機がけの方法」を教えます。

毎日の掃除に活躍する「掃除機」。あなたは普段、「正しい掃除機がけ」を意識して掃除機を使っていますか? 中には「特に意識していない」「何となく使っててもきれいになるかなって…」と思う人もいるかもしれません。しかし実は、「動かし方」「使い方」を少し意識するだけで、より効率的な掃除ができるようです。
そこで、意識するだけで変わる「正しい掃除機がけ」の方法について、ハウスクリーニングアドバイザーの有賀照枝さんが解説します。
ポイントは「ゆっくり動かす」こと
掃除機には、コンセントから直接電源を取って稼働させるタイプと、コードレスタイプの2つがあります。前者には、本体に車輪が付いた「キャニスター型」が、後者には、手軽に取り出してサッと掃除機がけができる「スティック型」、自動で掃除機をかけてくれる「ロボット型」、持ち運びに便利な「ハンディー型」があります。
各型ともに、吸い取ったゴミを集める「集じん方式」には、「紙パック式」と、紙パックが不要な「サイクロン式」があります。現在では、掃除機ヘッドやノズルなどのアタッチメントも種類が豊富です。
掃除機がけのポイントは、掃除機のヘッドが常に床面に吸い付くよう、「ゆっくり動かす」ことです。吸い付いていることを感じられるように、楽な姿勢で片足を軽く前に出し、片手で掃除機ヘッドを同じスピードで押し引きし、往復させて掃除機をかけます。
力を入れて掃除機ヘッドをゴシゴシと素早く動かしても、掃除機ヘッドが床面に接している時間が短くなり、ゴミを上手に吸い上げることができません。場合によっては、床材などに傷をつけてしまうことも考えられるので気を付けましょう。
掃除機ヘッドの構造にもよりますが、一般的に、ヘッドの両端部分はゴミを吸引しづらいことが多いです。そのため、次の列に移動する場合は、先ほどかけた部分の半分程度はかぶせて、往復させて掃除機がけをするとよいでしょう。普段使っている掃除機の癖や特徴を把握しておくことも、効率よく掃除機がけをすることにつながります。
掃除機をかける際は、「場所別」のいくつかのポイントが存在します。
かけ方の基本は、部屋の奥から手前に掃除機がけをすることです。窓を開けて換気を行いながら掃除機をかける場合は、ほこりなどが風で飛ばされることもあるので、風上から風下へ掃除機をかけます。排気がきれいといわれているサイクロン式の掃除機では、掃除機をかけた後に窓を開けて換気を行ってもよいでしょう。
畳やフローリングは目に沿って、カーペットは寝ている毛を起こすようにかけていきます。縦、横、斜めと方向を変えて、毛の根本のゴミをしっかり取り除くようにしましょう。
軽く大きなほこりなどの汚れは、人が移動することなどで部屋の隅にたまりやすいです。床全体の掃除機をかけた後に、細口ノズルなどのアタッチメントを上手に活用して、隅々まできれいにしましょう。アタッチメントを使うことで、部屋の壁や巾木(はばき)、家具などに掃除機ヘッドを直接当てて傷を付けてしまうことも防げます。
また、掃除機はソファの掃除にも活躍します。ブラシノズルなどを使って、汚れがたまりやすい座面と背もたれの間、座面と肘かけの間の隙間を掃除しましょう。水気を吸わせないようにすれば他にも、布団や窓のサッシレール、エアコンなどの家電製品のフィルターについたほこり取りなどもできます。それぞれの場所にあったノズルを使うことで、掃除範囲がかなり広がりますよ。
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