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今年“ブレイク芸人”が現れない理由 昨年のブルゾンちえみやアキラ100%に恩恵?

濃いキャラとネタが一周してしまった

サンシャイン池崎さん
サンシャイン池崎さん

 芸能事務所関係者や芸人本人たちが口をそろえるように話してくれたのは、「近年、キャラの濃い芸人のブレイクが続いたため、それが飽きられたのかもしれない」「リズム、裸、デブ、ハゲ、大声、外国人などのキャラとネタが一周してしまった」という理由。

 実際、昨年までの3年間「R-1ぐらんぷり」は、アキラ100%さん、ハリウッドザコシショウさん、じゅんいちダビッドソンさんというキャラの濃い芸人が優勝しましたが、今年は全盲に近い弱視というキャラはあるものの正統派漫談の濱田さんが優勝しました。また、他のコンテスト番組でもオーソドックスなネタの芸人が多かっただけに、そんな声にうなずいてしまうのです。

 もう一つ気になったのは、「養成所出身の芸人ばかりで、それなりに笑いは取れるけど、面白い人材や新鮮なネタが少なくなった」という理由。笑いや芸の基礎を学ぶことは重要でも、似た人材やネタが増えていて、飛び抜けた人がいないというのです。

 筆者は取材で2つの養成所を見学したことがありますが、「ネタの構成が先輩芸人と似ている」、あるいは「トリッキーすぎて意味が分からない」。そんな2タイプの生徒が多いという印象を受けました。もちろん、そこからどう成長するかがブレイクの鍵を握っているのは間違いありませんが、一方で、とんねるずのような「型を持たない」「爆発力のある」タイプの芸人が生まれにくい状況も感じたのです。

 ただ、波田陽区さん、にしおかすみこさん、サンシャイン池崎さん、あばれる君さん、厚切りジェイソンさん、ブルゾンちえみさんらが所属するワタナベエンターテインメントのようなエッジの効いたピン芸人を量産する芸能事務所もあるだけに、4月以降に新たなブレイク芸人が誕生することを期待しています。

(コラムニスト、テレビ解説者 木村隆志)

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木村隆志(きむら・たかし)

コラムニスト、テレビ解説者

雑誌やウェブに月間20本強のコラムを提供するほか、「週刊フジテレビ批評」などに出演し、各局のスタッフに情報提供も行っている。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーでもあり、新番組と連ドラはすべて視聴するなど1日のテレビ視聴は20時間超(同時含む)。著書に「トップ・インタビュアーの『聴き技』84」「話しかけなくていい!会話術」など。

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