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「ゴシゴシ素早く」はダメ! 正しい「掃除機がけ」とは? 掃除のプロに聞く

日々の掃除に大活躍する「掃除機」の正しい使い方を知っていますか。効率的な掃除機がけのポイントについて、ハウスクリーニングアドバイザーに聞きました。

ちょっとしたコツで、掃除機がけが効率的に
ちょっとしたコツで、掃除機がけが効率的に

 日々の掃除に掃除機を使っている人は多いものの、「いつも何となく掃除機がけをしている」「正しい使い方を意識したことがない」という人は少なくないようで、「動かし方のコツはある?」「どんな使い方がダメなのか知りたい」など、効率的な掃除機がけの方法について疑問の声もあります。

 毎日の掃除に役立つ「正しい掃除機がけ」の方法や、場所別のポイントについて、ハウスクリーニングアドバイザーの有賀照枝さんに聞きました。

「同じスピードで押し引き」するのがコツ

Q.掃除機には、どのような種類があるのでしょうか。

有賀さん「電源の取り方で分類すると、掃除機には、コンセントから直接電源を取って稼働させるタイプと、コードレスタイプの2つがあります。前者には、昔からある、本体に車輪が付いた『キャニスター型』、後者には、手軽に取り出してサッと掃除機がけができる『スティック型』、自動で掃除機をかけてくれる『ロボット型』、持ち運びに便利な『ハンディー型』があります。各型ともに、吸い取ったゴミを集める『集じん方式』には、紙パック式と、紙パックが不要なサイクロン式があります。現在では、掃除機ヘッドやノズルなどのアタッチメントも種類が豊富です」

Q.「正しい掃除機がけ」の方法を教えてください。

有賀さん「掃除機がけのポイントは、掃除機のヘッドが常に床面に吸い付くよう、ゆっくり動かすことです。吸い付いていることを感じられるように、楽な姿勢で片足を軽く前に出し、片手で掃除機ヘッドを同じスピードで押し引きし、往復させて掃除機をかけます。力を入れて掃除機ヘッドをゴシゴシと素早く動かしても、掃除機ヘッドが床面に接している時間が短くなってゴミを上手に吸い上げることができず、場合によっては床材などに傷をつけてしまうことも考えられるので気を付けましょう。

掃除機ヘッドの構造にもよりますが、一般的にヘッドの両端部分はゴミを吸引しづらいことが多いので、次の列に移動する場合は、先ほどかけた部分の半分程度はかぶせて、往復させて掃除機がけをしましょう。普段使っている掃除機の癖や特徴を把握しておくことも、効率よく掃除機がけをすることにつながります」

Q.掃除機をかける際の「場所別のポイント」を教えてください。

有賀さん「かけ方の基本としては、部屋の奥から手前に掃除機がけをします。窓を開けて換気を行いながら掃除機をかける場合は、ほこりなどが風で飛ばされることもあるので、風上から風下へ掃除機をかけます。排気がきれいといわれているサイクロン式の掃除機では、掃除機をかけた後に窓を開けて換気を行ってもよいでしょう。

畳やフローリングは目に沿って、カーペットは寝ている毛を起こすようにかけていきます。縦、横、斜めと方向を変えて、毛の根本のゴミをしっかり取り除くようにします。

軽く大きなほこりなどの汚れは、人が移動することなどで部屋の隅にたまりやすいので、床全体の掃除機をかけた後に、細口ノズルなどのアタッチメントを上手に活用して、隅々まできれいにしましょう。部屋の壁や巾木(はばき)、家具などに掃除機ヘッドを直接当てて傷を付けてしまうことも防げます。

また、掃除機はソファの掃除にも活躍します。ブラシノズルなどを使って、汚れがたまりやすい座面と背もたれの間、座面と肘かけの間の隙間を掃除しましょう。水気を吸わせないようにすれば他にも、布団や窓のサッシレール、エアコンなどの家電製品のフィルターについたほこり取りなど、それぞれの場所にあったノズルを使うことで掃除範囲がかなり広がります」

【ビフォーアフター】ほこりがびっしりついたエアコンのフィルターを掃除機で吸ってみた

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有賀照枝(ありが・てるえ)

整理収納コンサルタント、ハウスクリーニング技能士

ハート・コード代表取締役。一般社団法人ライフ・アレンジ協会特別講師。2007年から家事代行・整理収納サービス開始。現場をよく知る整理収納のプロとして、セミナー講師、ジュピターショップチャンネルなどメディア多数出演中。「部屋磨きは自分磨き・職場磨きはスタッフ磨きに通じる」がモットー。著書「片付けが苦手な子が驚くほど変わる本」(青春出版社)。ハート・コード(https://www.heartscode.com/)。

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