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「騎馬戦」「組み体操」「棒倒し」  わが子がするなら…賛成? 反対? 親の声を聞く

運動会で騎馬戦や組み体操、棒倒しを、最近は安全上の理由から行わない学校が増えています。もしも、わが子が運動会で騎馬戦や組み体操、棒倒しをすることになったとき、親はどう思うのか聞きました。

わが子が騎馬戦、どう思う?
わが子が騎馬戦、どう思う?

 コロナ禍がいまだ予断を許さない状況とはいえ、ピークを過ぎたとの判断から、学校によっては運動会が再開されているようです。運動会の目玉競技といえば、騎馬戦や組み体操、棒倒しがありますが、最近では、これらの競技を安全上の理由から行わない学校が増えています。存続の是非については議論が分かれるところですが、わが子が学校で騎馬戦や組み体操、棒倒しをすることになったとき、親目線ではどのように感じるのでしょうか。幾つかの声を紹介したいと思います。

危険かどうかを体で学ぶべきでは?

 まずは、騎馬戦や組み体操に肯定的な意見から。

「最近の何でもかんでも子どもに安全を求める風潮には、常々疑問を抱いていました。その波が運動会にも来たのか…と思ってしまいます。

私たち40代の子どもの頃は、遊びの中で何をすればどれくらい危険なのかを、感覚的に学んで育ちました。『危ないから禁止』ではなく、その危なさについて身をもって学習する機会を、大人たちが提供できればいいのにと思います。

確かに、息子が組み体操をしているのを初めて見たとき、ハラハラしました。子どもを心配するのは親のさがですが、こうした心配は、取り越し苦労であることが多いです。子どもを信頼してドンと構えて、組み体操などを見守るべきなのかなと、今は考えています」(45歳男性)

 子どもの安全を最優先することは本来望ましいことのはずですが、近年のやり方には「行き過ぎではないか」という疑問の声も聞かれます。自分自身で何が危険か安全かを学びながら成長し、親となった人にとっては、この思いは特に強いかもしれません。

 実際、問題視されがちなこれらの競技が、子どもにプラスに働くケースもあります。

「子どもが頑張っているのを見るのはうれしいものです。騎馬戦や組み体操など、競技の難易度がある程度高い方が、頑張りがより強く感じられて応援に熱がこもります。

息子は体が小さい方なのでピラミッドの一番上の役だったのですが、本番を無事成功させてとても誇らしげでした。それまで身長が低いことがコンプレックスになっていたようなので、あの経験は息子にとっていい糧になったと思います」(37歳女性)

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武藤弘樹(むとう・こうき)

フリーライター

早稲田大学第一文学部卒。広告代理店社員、トラック運転手、築地市場内の魚介類卸売店勤務などさまざまな職歴を重ね、現在はライターとミュージシャンとして活動。1児の父で、溺愛しすぎている飼い猫とは、ほぼ共依存の関係にあるが本来は犬派。趣味はゲームと人間観察。

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