「使ってみたい」の声多数! 炭酸飲料対応の水筒話題、缶ビール移し替えても大丈夫?
炭酸飲料に対応した水筒が発売され、ネット上で話題となっています。缶ビールを移し替えても問題はないのでしょうか。

水筒や炊飯器などの製造を手掛ける、タイガー魔法瓶(大阪府門真市)が1月、炭酸飲料の持ち運びに対応した水筒「真空断熱炭酸ボトル」を発売し、大きな話題となりました。これまで、国内メーカーの水筒の多くは、炭酸飲料に対応していなかったからです。ネット上では「使ってみたい」「炭酸が持ち運べるのはすごい」「ビールが飲める」など、好意的な意見が多く寄せられています。
ところで、「缶ビールは、別容器での持ち運びを想定して製造されていない」といった話も聞きますが、缶ビールを入れても問題はないのでしょうか。同社とビールメーカーの担当者にそれぞれ聞きました。
ビールが酸素に触れないよう注意
まずは、タイガー魔法瓶真空断熱ボトルブランドマネジャー、南村紀史さんに聞きました。
Q.真空断熱炭酸ボトルで持ち運び可能な飲み物について、教えてください。炭酸飲料のほか、ビールやハイボールなどのアルコール飲料にも対応しているのでしょうか。
南村さん「炭酸飲料のほか、ビールやハイボール、ワイン、ウイスキーなどのアルコール飲料にも対応しています。ただし、果肉が入った炭酸飲料やアルコール飲料、乳飲料系の炭酸飲料には対応していないため、ご注意ください。これらの飲料を入れると、故障や製品劣化の恐れがあります。
飲酒を禁止している場所もあるため、アルコール飲料を持ち運ぶ際は、国や自治体の法令を守ってください。また、使い終わった後は、すぐに手入れをしましょう」
Q.なぜ炭酸飲料を持ち運べるのでしょうか。
南村さん「当社独自の技術により、栓に『ガス抜き機構』と『安全弁』の2つの機能を組み合わせたからです。各機能については、次の通りです。
【ガス抜き機構】
ボトルのキャップを閉めているときは、二酸化炭素をしっかり閉じ込めていますが、キャップを開けたときにガスが先に抜ける機構を採用することで、中身の噴き出しや飛び散りを防ぎ、軽い力で開けることができます。
【安全弁】
真夏の車中放置などで温度が著しく上昇するなど、万が一、ボトル内の圧力が異常に高くなったときに、安全弁が作動して圧力を逃がすことで、キャップが飛んだり、中身が噴き出たりするのを防ぎます。
また、ボトルの内面になめらかで光沢のある加工を施すことで凹凸を少なくし、炭酸の気化を抑えます」
Q.「缶ビールは、別容器での持ち運びを想定して製造されていない」といった話も聞きます。缶ビールを真空断熱炭酸ボトルに移し替えて持ち運んでも問題ないのでしょうか。
南村さん「先述のように、この製品は炭酸飲料に対応した機構を搭載しているので、機能上、缶ビールを入れても問題ないと考えています。取扱説明書に記載されている注意点を確認した上で、使用いただければと思います」
Q.ビールを真空断熱炭酸ボトルに移し替えた際においしさを維持するコツについて、教えてください。また、移し替えた後、何時間以内に飲むのが望ましいのでしょうか。
南村さん「極力泡立てないように、ボトルを傾けてゆっくり移し替えるとよいでしょう。なお、移し替えてから6時間後も、炭酸をしっかり感じていただけるように設計されていますが、できるだけ、早く飲み切っていただくようお願いします」
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