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「ギョーザ」支出金額全国3位は宮崎市、その理由や浜松&宇都宮の受け止めは?

「チキン南蛮」「地鶏」が有名な宮崎市は、全国有数のギョーザの消費地でもあります。なぜでしょうか。

宮崎市のギョーザ人気の理由は?
宮崎市のギョーザ人気の理由は?

 ギョーザといえば「浜松餃子」「宇都宮餃子」が有名ですが、実は「チキン南蛮」や「地鶏」が有名な宮崎市でもギョーザがよく食べられています。総務省の家計調査によると、2020年の宮崎市の1世帯あたり(2人以上)のギョーザの支出金額(外食、冷凍食品を除く)は3670円と全国3位でした。しかも、首位の浜松市(3766円)、2位の宇都宮市(3693円)に僅差で迫っています。

 なぜ、宮崎市ではギョーザが大量に食べられているのでしょうか。また、宮崎市の肉薄ぶりを浜松市、宇都宮市はどう感じているのでしょうか。自治体や団体の担当者に聞きました。

具材となる農畜産物が豊富

 まずは、宮崎市観光戦略課企画係の担当者に聞きました。

Q.なぜ、宮崎市ではギョーザがよく食べられているのでしょうか。

担当者「明確な要因は分析できていませんが、宮崎市はギョーザの具材となる農畜産物が豊富で、おいしいギョーザを作るのに適した環境が整っています。中心市街地には老舗のギョーザ専門店などさまざまな店があり、昔から、ギョーザが市民の皆さまに親しまれていることが影響しているかもしれません。

なお、総務省の家計調査では、支出金額は3位ですが購入頻度は1位です。支出金額上位3都市の1世帯における1回当たりの購入額を試算したところ、宮崎市は395円、宇都宮市は466円、浜松市は501円でした。物価の違いも影響しているとは思いますが、この結果から、宮崎市では、安くておいしいギョーザがたくさん食べられていると思います」

Q.宮崎市のギョーザの特徴は。

担当者「一概にはいえませんが、共通するのは宮崎市の農畜産物を使ったおいしさだと思います」

Q.宮崎市では以前から、ギョーザがよく食べられていたのでしょうか。それとも最近になってから、多く食べるようになったのでしょうか。

担当者「総務省の家計調査によると、2015年以降の宮崎市のギョーザの購入頻度は、6位→5位→1位→3位→15位と推移し、2020年は全国1位となりました。支出金額は2015年から、3位→3位→5位→3位→9位と推移し、2020年は3位でした。このことから、宮崎市では以前から、ギョーザがよく食べられており、購入頻度に比例して、支出金額も伸びているのだと思います」

Q.宮崎市民は支出金額が全国的に高いことを知っているのでしょうか。

担当者「2020年上半期における家計調査のギョーザの購入頻度と支出金額が1位となったことが、テレビやインターネットで取り上げられたため、知っている市民は多いのではないかと思います」

Q.宮崎市のギョーザのPRはどのようにしているのでしょうか。

担当者「これまでに市の観光協会と連携して、『宮崎市ぎょうざ協議会』(宮崎のギョーザを新たな観光資源にする目的で、専門店などで構成された団体)の取り組みを支援してきました。例えば、市内で行われるイベントの後援や、イベントに使うのぼりやポスター、はっぴの作成などです。

同協議会は『2021年の購入頻度、支出金額1位』を目標にギョーザフェアなどに精力的に取り組んでおり、引き続き、市は観光協会とともに、同協議会の取り組みを応援していく予定です。また、今年のギョーザの盛り上がりをきっかけに、今後、多くの人に宮崎に来ていただき、宮崎の『食』の魅力を楽しんでいただければと思います」

【表】ギョーザへの支出金額ランキング

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